最近多い“友達夫婦”の中には、「仲よしだから、セックスなしでもOK」と笑顔の方々もいるが、どちらかがしたいのに相手にその気がないとなれば、事態は深刻。実は、セックスレスは裁判で離婚理由として認められることがあり、場合によっては慰謝料だって請求できるのだ。
レスする夫を責め立てても、蜜月時代の関係には戻れない。解消に向けて、まずはレスにまつわる知識を得て土台づくりから始めよう。
レスに悩む女性たちがSNSを活用してお互いを励まし、情報交換し合う「CYSコミュニケーション」のアドバイザー・みみさんにレス解消法について聞いた。
■セックスなしでも仲よし夫婦ってあり?
「セックスがないことを除けば仲がいい」と話す夫婦は多いです。でも、レスする夫はセックスが「なくてもいい」ので、レスを問題とせずに過ごしたい。一方、レスされる妻としては「ないとおかしい」ので、夫に「つらい、苦しい」と気持ちを訴えたい。
夫にとって面倒な事態です。結局、夫婦の“理想像”に大きなズレが生じたまま。日常は仲よく見えても、これでは本当に仲がいいといえないのでは。
■「レスされる=被害者」ではない
レスで悩む妻には、「何でも夫と一緒に、夫を中心に」と考える依存体質の人が多い。レス解消の方法は、その依存体質からの脱却が大事なカギになる。
セックスレスとなって「私は被害者、夫は加害者」と思い込みがちだが、夫婦関係はそんなに単純なものではない。まずは被害者意識を捨て、自分自身が自立した女へと変身すれば徐々に夫にも変化があらわれるはず。
■男性がおそれる「セックスの失敗」って?
夫婦のセックスは、工夫しなければマンネリになりがち。しかも加齢の影響もあって、男性は挿入のための“維持”が難しくなる。挿入を重要視する夫としては、そんな事態で「妻を満足させられない」ことになれば自信喪失。
男のプライドを守りたいタイプの人はそれを避けるため、心のどこかで罪悪感を抱きつつ「妻には性欲を感じない」とレスをするのだ。
■感情的な話し合いはケンカと同じ
レスされる妻は不安になって「なぜ?」と夫に尋ねるが、納得できる答えは返ってこない。悶々と日々を重ねるうちに自分自身を制御できなくなり、話し合いと称して感情的な言葉をぶつけ、長時間にわたって相手をさせる。
彼を責め、言葉で傷つけるのはケンカと同じで、信頼関係が崩れるだけ。話し合いは避け、自己改革を進め、彼に変化があらわれてから、コツをつかんで行おう。
■レス解消が難しい男性も
交際中や新婚当時はしょっちゅうベッドインしていたカップルなら、レスの解消は可能。でも、交際当初から違和感があるほどセックスが極端に少ない男性と結婚した場合は、かなり厳しい。
男性の中には、性の衝動は自慰行為で解消して、恋人や妻とのセックスを必要としない人がいる。それでも一緒に生きていきたいか、別の人生を選び直すか、考えなくてはいけない。
イラスト/百田まどか