‘09年に覚せい剤取締法違反で逮捕、懲役2年、執行猶予4年の判決を受けたプロサーファーの高相祐一。
現在は友人の店舗を手伝うなどして、社会復帰を目指している彼が、週刊女性PRIMEで連載を開始したのだが、なんと今回が最終回に。テーマは『自称プロサーファー』。
「自称・プロサーファー」という言われ方をされる。俺はサーフィンで生業を立てていたら、それでプロサーファーだと思う。そういう意味で、俺は間違いなく、プロサーファーだった。
JPS(日本プロサーフィン連盟)はプロ登録がないと言っていたみたいだけど、プロテストには合格している。ただ、競技会に出場していなかったのと、会費を払っていなかったので、登録されていなかっただけなんだ。
プロといっても、さまざまなタイプがある。ゴルフやテニスなどのように優勝、入賞賞金が高額なものもあれば、企業とスポンサード契約をするスポーツもある。
サーフィンの場合、競技会の賞金なんてたかがしれている。それに、サーフィンは自分が表現したいパフォーマンスを見せるもので、俺はあまり他人と競いたくなかった。
ありがたいことに、サーファーとしての俺を認めてくれて、スポンサードしてくれる方々もいた。
サーフィンで飯を食えていたし、競技会に出場するためにJPSにプロ登録なんかする必要はないと思っていたのだ。
親父は裁判のとき、こう言ってくれた。
「サーフィンが生きがいだと思うので、サーフィンを続けながら自分の好きな仕事をもう一度再確認して、前に進んでほしい」
涙が出るほど嬉しかった。
この言葉をもう一度、肝に銘じて、生きていきたいと思っている。別にプロでなくてもいいから。自分はサーファーだと信じて、これからも生きていきたいと思っている。
ところで……この連載を始めたのは、みんなに直接、メッセージを伝えたからだった。ダメダメな俺だけど、いろいろ考えてきたからね。もちろん、そういう気持ちはいまも変わらない。
でも、いまの俺はあまり中途半端。だから、何を言っても説得力がないと、周囲から言われたりしている。迷惑をかけている面もあるようだ。
なので、たった3回で終わらせるのは残念だけど、今回でこの連載は終わりにしたい。何もかも中途半端な俺らしいと言えば俺らしい。実に、かっこわるいけどね。
みんなは俺を嫌いかもしれないけど、俺はみんなを大好きだよ。
それでは、また! See You again!