向島電機が倒産――。仲間たちが乙女寮を離れ、新しい生活へと旅立っていく中、寮に最後に残ったのは、みね子(有村架純)、澄子(松本穂香)と舎監の愛子(和久井映見)の3人だった。みね子と澄子はせっけん工場に再就職が決まっていたのだが、寮を出る前日に予期せぬ知らせが入り、みね子は就職先を失ってしまう。
ひとり落ち込んでいたところ事情を知った、すずふり亭の鈴子(宮本信子)が、
「ウチで働く? ホール係を探そうと思っていたところ」
と、優しく声をかけてくれた。あまりのうれしさに、
「すみません! 谷田部みね子、ワン! 入ります!」
と、ちゃっかり厨房(ちゅうぼう)に“オーダー”するみね子。
報告を聞いた愛子はともに喜び、親代わりとして一緒にすずふり亭に挨拶にも行ってくれた。人生の大きな転換点にもなった昭和40年の師走も暮れ、年が明けた元旦。みね子は列車の切符を手に、故郷の奥茨城村へと向かった。
元日の夜から2日の最終列車までと、短い帰郷だったが、家族たちと久しぶりの時間を過ごし、東京へと帰ってきたみね子。彼女の新しい生活がここから始まる――。
新展開! 恋のお相手、登場!?
転職先も決まらず、意気消沈して赤坂の街を歩くみね子。ふとしたことで財布の中身を路上にばらまいてしまう。そこに颯爽と……ではなく、少し皮肉っぽく現れた青年(竹内涼真)。
「こんな往来で財布を開けていれば、泥棒に教えているようなもの」
と説教を始め、お金の探し方もなっていない、と言い残して去っていった。一体、彼は何者で、みね子の人生に、これからどう絡んでくるのか? 乞うご期待です!