記者会見の会場は離婚会見を行った帝国ホテルの宴会場・桜の間だった

「今回、提訴するのはおふたりです。春風亭小朝さま、そして和田アキ子さまです」

 6月2日、このように会見の中で提訴を宣言したのは、春風亭小朝の元妻・泰葉だ。

「彼女は4月24日付のブログで、'07年に離婚した小朝さんから虐待を受けていたという旨の投稿をすでに行っていました」(芸能レポーター)

 会見では具体的な虐待の内容も明かしたが、聞いているだけでも恐ろしい。

「布団でぐるぐる巻きにされて2階から突き落とされたり、逆さ吊りにされて食パンをのどに詰め込まれたり、というエピソードが続々と出てきました。

 和田アキ子さんには、挨拶に行った楽屋で“なんでアンタ、そんな肌出した服着てるの”と言われたことが名誉毀損、小朝さんの告発ブログを見てラジオで“どうしたの”と泰葉さんを否定するような発言をしたことが営業妨害にあたると語りました」(同・芸能レポーター)

 積もる怒りもあったのかもしれない。しかし、提訴を発表した会見にもかかわらず代理人となる弁護士は不在。彼女はひとりで会見に臨んだ。

「あくまで可能性のひとつですが、担当の弁護士が決まっていてもまだ泰葉さんとの間で話し合いが詰め切れてなかったのかもしれません。話し合いがすむ前に会見をしてしまって弁護士が間違ったことを語ってしまっても困りますから」

 こう語るのは、『弁護士法人・響』の徳原聖雨弁護士。小朝を提訴する場合、過去に受けた虐待の“証拠”が訴訟の勝敗を決するポイントとなると語る。

「虐待が行われたということがわかるような証拠が残っているかどうかですね。当時の受診歴や診断書、音声データや写真などがあれば、それなりの根拠になりえます。

 また、毎日しっかりつけてある日記も重要な証拠になりますね。ただ、虐待は第三者の目にはつきにくく、泰葉さんのように時間が経過している件だと、証拠を集めるのに苦労することも多いです」(徳原弁護士)

 また、和田の提訴は小朝に比べるともっと勝訴することは難しいのでは、と徳原弁護士は指摘。

「もし、営業妨害という方向性で提訴するなら、和田さんの発言がきっかけで大きな仕事がキャンセルになったり、仕事ができなくなったりという、和田さんの発言と仕事との因果関係を明確に証明しなければなりません。

 名誉毀損で訴えるとすれば、“この発言をしたら泰葉さんが傷つくかもしれない”という配慮がなかった和田さんの過失(不注意)があったとして泰葉さんが勝訴する可能性もなくはない。しかし、和田さんの発言自体を証明するのも、難しいですよね。録音データや、第三者が複数名聞いていたなどの証拠がなければいけません」(徳原弁護士)

 泰葉は会見の中で、

「真実を明らかにしていきます。これだけ話したので怖いものはありません」

 と胸を張っていた。

 はたして、この2件は本当に提訴されるのか。そして、どのような審判が下るのか続報が待たれる。