【4】使いやすく整理して収納する
■定位置・定量管理を厳守する
『整理』は要・不要を分け、不用品を手放すこと。『収納』は取り出しやすく、しまいやすくできるように収めること。メソッド3までに手放すものたちと訣別し整理を終えたので、いよいよ最終ステップの収納に取りかかりましょう。
「上手に収納する方法はいくつもありますが、まずは定位置・定量管理を厳守してください」(戸田先生)
定位置とは決まった場所に置くこと、定量とは決まった量から増やさないこと。新しいものを買ったときは、かわりにそれまで持っていたものを1つお役ご免にすれば、ものが増えることはないはず。
せっかく整理して、ものを減らしたのですから、新しいものを買うときは、それが本当に必要か、収納するスペースがあるのか、もし収納するスペースがなければ、かわりに手放せるものがあるかどうかを検討しましょう。減らしたのにまた買い込んで、リバウンドなどしないように、くれぐれも気をつけること。
「編み物が趣味で、毛糸やレース糸をたくさん持たれていた方がいましたが、“目が疲れるから”とやめられてからすべてを手放されました。そして新たにコーラスグループに入って、今ではたくさんの楽譜を集めているんですよ」
また読書が楽しみで、好きな作家の新刊はすぐに買って読んでいたという人も、図書館を利用するようになったといいます。シンプルで快適な生活を目指す。これが戸田メソッドの生前整理術。「本当に好きなものは役に立たなくたって持っていていいの。そのかわり、何かを捨てましょうね」
■生前整理はこれからの人生設計
生前整理というと、『縁起でもない』と思った方もいるのでは?
でも、ここまで読んできて新しいスタートを切るための人生設計の整理術だってわかっていただけたかしら。人生設計とは、これからの自分に問うて、大切なのは何か、必要のものは何かを決めること。
「自分の人生を考える、そして整理して、必要なのものだけ収納する。これはとってもエネルギーがいる作業です。後回しにしていると、どんどん億劫になってしまいますから、さあ元気なうちに始めてくださいね」
加齢とともに、片づけパワーが落ちて、ゴミ屋敷化の一歩手前の家が増えているといわれています。ゴミ屋敷症候群は決して他人事ではないのです。いっぺんにやろうとしないで、少しずつ片づけていきましょう。