(4)「美容・ファッションへの無関心」

 カウンセリングをしていて私が大きな問題だと感じるのは「オンナを捨ててしまっている」妻があまりにも多いということです。事実、涙ながらに夫婦関係の苦しみを吐露する妻から、「女性として扱ってもらえない」「私は女として見られていない」という言葉が出てくることがあります。

 カウンセリングで掘り下げていくと、子どもが生まれて「女性よりも『母親』になってしまっている」「夫に女性らしい姿を見せていない」という自身の状況に気づきます。

「自分の洋服をもう数年も買っていない」「夫といるときは、化粧もほとんどしていない」などと振り返るようになるのです。家にいるときは、特にリラックスしてしまいがち。かくいう私も、家ではダラダラしてしまいたいタイプです。

 しかし、愛情の形は変わっていきますから、どうしても恋愛をしていたときのようなドキドキ感は薄れていきます。結婚をすると、一気に女性であることを忘れてしまう女性がいます。

 最近では、婚活に頑張りすぎて、結婚したら燃え尽きたように自分を磨かなくなってしまう妻もいるようです。

 しかし、結婚してからも夫が何度も恋に落ちるような装いに気を配ることは重要です。

 とはいえ、夫婦となると、家の中で向き合う時間がほとんどです。付き合っているときのように、毎日、バッチリメイクでドレスアップではあまりにも不自然です。つまり、夫婦になると、付き合っているときとはまた別の「美容・ファッションのルール」が登場するのです。

 家庭という日常の中で、どう「愛されるいい妻(オンナ)」の装いでいられるか、さらには、どのようにマンネリ感を防ぐことができるかといったことが夫婦の「美容・ファッションのルール」では重要になります。

「かわいいルームウェアを着ること」「さまざまな系統の服装を着こなすこと」などの具体的なルールから、夫が同僚に自慢したくなるような「いい妻(オンナ)」を目指していきましょう。

(5)「夫婦生活の不一致(セックスレス)」

 直接的な離婚原因として挙げられているのは5番目ですが、私に相談に来るほとんどの妻たちがセックスレスの問題を抱えています。

 同じ屋根の下で長く暮らしていると、徐々に家族愛へと変わり、セックスを気恥ずかしく感じるようになることもあるでしょう。また、夫婦ともに忙しく「それどころではない」と感じる妻もいるかもしれません。

 しかし、セックスは肌と肌のコミュニケーションですから、最初に取り上げた「コミュニケーション不全」と同じ問題が根にはあります。夫と向き合う時間の欠如、感情を交換する機会の不足という課題があるのです。