《演出 鈴木砂羽氏より二人の受けました人道にもとる数々の行為に対しまして、(中略)出演をお断りする運びとなりました》
9月18日に千秋楽を迎えた舞台『結婚の条件』。約150席の小劇場での公演が注目を浴びたのは、出演予定だった鳳恵弥と牧野美千子が鈴木による“人道にもとる”行為で突如、降板したからだ。
彼女らが所属する事務所の社長である関口忠相氏は、鈴木の行為をこう明かした。
「トラブルのあった9月9日は、ほかの仕事が入っていたために、いつもより早く切り上げさせてほしいと前もってプロデューサーの江頭美智留氏にお願いしていたのです。しかし、主演で演出も担当していた鈴木さんには伝わっていなかった。2人が抜けることで2回目の通し稽古ができなくなり、彼女が謝罪を求めたのです」
牧野と江頭氏は鈴木に対して謝罪。しかし、さらに謝罪を求められたと、鳳は9月12日付のブログで明かしている。
《美千子姉さんが『すいませんでした。』と謝る姿に納得せずに『ぬるいわね』と吐き捨て更に追い込もうという(中略)他の共演者の方にも土下座をするように砂羽さんから促され、頭を下げました》
つまり、降板した2人の女優は、土下座を強要されたと話していた。鈴木といえば、かつて『週刊女性』が衣装の着用を拒否したり、勝手に台本を書き直すなどのお騒がせぶりを報じている。
だが、9月13日の舞台初日後に行われた囲み取材で、
「土下座をさせたことはまったくございません。心情的なことや人格を否定するようなこと、罵声を浴びせた事実はありません」
と、きっぱりと否定。加えて、江頭氏のマネージャーも土下座などの事実を否定したうえで、「法的措置に至る可能性もゼロではない」と、ドロ沼の全面対決も辞さない構えを見せていた。
だが、鈴木らの反論に関口氏は怒りを隠さない。
「鈴木さんは“土下座しろ”とは言ってませんが、謝罪したうえで“ぬるい”と言われれば、それは土下座をしろということでしょ。しかも、鳳が土下座したら“あちらにも”とうながしたということは、彼女は土下座を求めていたからではないでしょうか」
また、鳳たちから降板したと鈴木が話したことも、
「9日の夜と10日に江頭氏からの出演要請を受諾しており、出るつもりだったんです。しかし、11日になって鈴木さんが決めた代役での公演が決定したので、2人は降板ということになったのです。つまりうちは降りたのではなく、降ろされたんです」(関口氏)
と、降板劇についても真っ向から意見がぶつかっている。
「今回はプロデューサーの江頭氏が鈴木に主演をお願いしたところ、“演出もやらせて”と2役やることになった。
初めての演出だから、いろいろ問題が起こるのは当然なんだけど、それを江頭氏がフォローできなかったのが、問題を引き起こしたいちばんの理由でしょう。争いが長引けば、鈴木も江頭氏も2人の女優も共倒れになる可能性もある。関口氏もひと通り反論して今は落ち着いていますが決着したわけではない。いつまた再燃するかわかりませんよ」(演劇関係者)
どんな結論が出るのか─。