作品の舞台になっている戦国時代。生死を賭して生きていく日常に“ロマン”を感じる人も多いが、

菅田将暉 撮影/廣瀬靖士
菅田将暉 撮影/廣瀬靖士
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「現代も戦い方は違うけど、競争社会じゃないですか。戦で使うものが、剣や拳からハートの部分に変わっただけではないでしょうか。日々、僕らも戦いの毎日ですよ。
僕の“戦”は、きっちりと自分も面白いと思える作品を作って、それをみなさんに見てもらうということに尽きる気がします。
作品に携わる以上、その責任もあると思いますし」

 俳優として、自分の行く道を見定めている菅田。

「作り手の中で俳優って、気を抜くと微妙な立ち位置になるんです。いちばん表には出るし、絵に残るのも僕らだけど、根本からの作り手ではないから。脚本を書いているわけでも、演出をしているわけでもないじゃないですか。だからといって、作品に対して何の責任もありません、は違うと思うんです。

 自分が作品に出ている意味を考え、感じていないとやる必要もないと思うし、そもそも自分が楽しめないですよね」

 いろいろな役を演じているからこそ、あまり見えない素の姿。普段の菅田将暉は、どんな人?

“素”の自分、どんな人間なんでしょうね。芯の部分はめんどくさがり屋かな。なるべく楽をしたいと思っています。もちろん、サボりたいという意味もあるけど(笑)、不安要素がある状態でカメラの前に立つと、決して楽ではないですよね。だから、頑張る。基本、自分がどんなときにも“楽”な状態でいたいんです」

 不断の努力から、菅田将暉の“楽”は成立している?

「けっこう、そのあたりは子どものころから要領がよかったんですよ。夏休みの宿題なんてやったこともないし。やらなくても怒られないものと、逃げ切れるものはやらない(笑)。でも、成績はそこそこよかったんですよ」