リハから全力で

『陸王』で重要な意味を持つ陸上のシーン。ここでも和田の神対応が─。

「陸上競技場のトラックを走るシーンが毎回ありますが、リハーサルも含めるとかなりの距離を出演者は走ります。最初のころは、勝手がわからずスタッフがリハーサルから走らせすぎてしまい、本番で全力で走れない人が出てしまいました。

 竹内さんも“本番じゃないのに、なんでこんなに走らないといけないの?”と疑問に思っていたとか。そんな状況を見かねて意見してくれたのが和田さん。

 スタッフに“もっとリハーサルで走る距離を調整してくれないと、本番までにみんながつぶれてしまう”と、提案してくれたんです。これは、箱根駅伝にも出場した経験のある和田さんだからわかることですよね」(前出・制作会社関係者)

求められたリアル

 視聴者をグッと作品に引き込むのに重要なのが、ドラマのリアルさ。『陸王』では、「リアリティーを追求したかったので、陸上部の選手役の俳優たちは青山学院大学の原晋監督のもと、陸上選手に近づけるような身体づくりをクランクイン前から行っていました。毎日の練習メニューに加えて、食事に関しての指導もあり、かなり本格的でしたね。

 実は、青山学院大学OBの一色恭志選手に出演オファーも出していたのですが、スケジュールの都合がつかず断念せざるをえなかったんですよ」(前出・TBS関係者)

 また、役者の細かな努力はこんなところにも。

「“こはぜ屋”でミシンを操っている縫い子役の方たちも、クランクイン前に何度も集まってミシンの使い方を練習しました」(同・TBS関係者)

差し入れは最高級

撮影中だからか、にんにく抜きの最高級焼き肉弁当が差し入れに
撮影中だからか、にんにく抜きの最高級焼き肉弁当が差し入れに
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 ロケ弁やお菓子などの差し入れは、撮影中の楽しみのひとつ。

 出演者やスタッフのモチベーションを高めるのにもひと役買っているが、主演の役所広司の差し入れには、みんなびっくりしたのだとか。

「陸上競技場のシーンでは、プロテインバーを箱ごと大量に差し入れてくれたんです。また、叙々苑弁当も2回差し入れてくれたのですが、4000円以上する一番高いグレードのものだったんです。

 いちばんリーズナブルな値段のものを頼むのが最近の差し入れの恒例なので、倍以上するお弁当を差し入れてくれたことに驚きました。しかも、個数も1回100個とかですからね。お弁当だけでトータル100万円近いですよ」(芸能プロ関係者)

 さすが大物俳優という豪華な差し入れ。陸上選手役で出演している若手俳優たちに大好評だった。