一方、藤吉から“100年続く万歳を作れ”とゲキを飛ばされた総支配人の風太(濱田岳)は、キース(大野拓朗)とアサリ(前野朋哉)にその願いを託す。

 そんなとき、再び藤吉が脳卒中で倒れてしまう。何とか一命を取りとめた藤吉に新しい万歳を見せたい、と風太はキースとアサリの尻を叩き、ついに完成した『しゃべくり漫才』。キースに芸の感想を聞かれた藤吉は、

「これからはお前とアサリが天下を取る時代や」

 と、エールを送った。その3日後、藤吉の容体が急変。つきっきりで看病するてんに対し“夢を見ていた”と、ふたりが出会ったときのことを静かに語りだした藤吉は、

「てんの笑顔に勇気づけられて、人生を楽しく生きてこられた」

 あふれ出る思いを聞く、てんの胸中は――。

“万歳”から“漫才”へ、キース&アサリのモデルは?

 庶民の生活の中に万歳のネタがある、と新しい芸を模索しているキースとアサリ。ふたりのモデルは“万歳”を、今の“漫才”へと変えた吉本興業の芸人、横山エンタツと花菱アチャコ。それまでの芸人のような和服ではなく、スーツ姿で会話のみの話芸「しゃべくり漫才」で一世を風靡(ふうび)した。現代のお笑いの原点ともいえる、エンタツ アチャコのエッセンスを、ドラマの中で大野と前野がどう表現するかに注目!