会員が結婚を望むいちばんの理由は、男女で共通しているそう。

「みなさん、子どもが欲しいということです。特に女性は妊娠できる年齢に制限があるので、35歳を過ぎると、焦って駆け込んでくる人が多いです」

 男女とも結婚への思いは同じだが、お互いの理想とする年齢の隔たりが最大のネックに。

「40代、50代の男性は、子どもを産める可能性が高い30代の女性を希望します。でも、その年代の女性は自分と同じか、年下の男性を希望します。結婚して父親になり、稼いでもらうなら、長く働ける若い男性のほうがいいですよね。

 現状でいくら年収がよくても、女性は20歳も上の男性を選びません。それでも結婚してほしいという女性がいるなら、それはよほど男性に魅力があるか、お金目当てのどちらかです

30〜40代まで“恋愛バージン”

 また、結婚相談所を訪れる人たちの傾向で、鎌田さんから驚きの指摘が。

「男性も女性も、30代後半や40歳になるまで、お付き合いしたことがない人がすごく多くて……。仕事ひと筋に過ごしてきた、本当にまじめな方たちなのですが、恋愛の仕方を知らないんです」

 先日、鎌田さんの相談所を経てゴールインした47歳の男性は、35歳のときに2つ上の女性と付き合ったのが“初めての恋愛”だったとか。

「でも、3か月しか続かなくて別れてしまったそうです。20人くらいとお見合いしたあと、37歳の女性と結婚されたのですが、彼女は男性とお付き合いしたことがなく、処女でした

 お見合いから婚活アプリまで、出会いのチャンスは広がっているようだが、

婚活アプリは気軽なぶん、結婚への意識も低く、ただ“出会えるだけ”で終わる可能性も高い。結婚相談所は、仲人という見張り番がいるので、婚活アプリに比べたら高額ですが、成婚率は相談所がいちばん高いといわれています。

 相談所では、お見合いして付き合い始めて、3か月で結婚の意思があるか確認。まだ決められないならそこで1度、交際を見直し結婚への意思確認をします。そうやって何人かとお付き合いしながら、パートナーを見つけるのです。基本的に自分とマッチする人がどこかにいます」


〈PROFILE〉
鎌田れいさん
結婚相談所『最短結婚ナビ』代表。週刊女性PRIMEや東洋経済オンラインなどで、婚活記事を連載する婚活ライターでもある。