魚や納豆、野菜、酢の物を
最近では脈の伝わり方と血圧を測定して、動脈の固さや詰まりなどの血管年齢を測定できる医療機器をそろえている医療機関が増えている。『横浜血管クリニック』にも設置されているというので、記者も計測させてもらった。
ちなみに、記者は郷より2歳年下の60歳で、やや太り気味。揚げ物や肉類が大好物で、タバコは1日30本。運動もほとんどしていない。
計測は仰向けに寝て、右と左の二の腕、そして両足首に血圧測定で使う器具を取りつけ、心臓のあたりに小さなボタンを装着して行う。血圧測定と同じ要領で検査時間は4~5分程度。
医療機関によって若干費用は変わるが、保険も適用され、同クリニックでは、3割負担の場合、初診料込みで1150円でできる。検査結果は「動脈の詰まりこそないが、血管年齢は70歳(動脈硬化の疑いあり)」という判定……。
実年齢より10歳も高い血管年齢に少し落ち込んだ記者だが、林院長によると、「自分の血管年齢を自覚すると、食事や運動を改善するきっかけにもなる」と言うのだ。食生活や日々の運動を郷ひろみ流にするのは、さすがにハードルが高いという人は、まずは動脈硬化を防ぐ食べ物を多く摂ることから始めてはいかがだろう。
「魚に含まれるEPAやDHAといった脂質にはコレステロールや中性脂肪を減らし、動脈硬化を予防する作用があります。また、血液が固まるのを防いで血栓を予防する効果もあります。マグロ、サバ、サンマ、イワシなどの魚を心掛けて食べてください」(前同)
さらに、納豆に含まれるナットウキナーゼや、酢に含まれるクエン酸には、血液が固まってドロドロになるのを妨ぐ働きがある。納豆や梅干や酢の物を食事の一品に加えたい。
暑くなるこれからの季節は、水分補給も重要だ。
「血管を詰まらせるドロドロ血液になると、脳梗塞などを起こしやすくなります。水分は早め早めに、そして、こまめに補給をすることが大切です」
若さと健康は、まず血管から。血管の老化に十分、ご注意を!