さかのぼってみると、お見合いの時のスーツも少し変わっていたと言います。
「グレーだったんですけど、やたら光沢があってシルバーに近かった。ズボンがレギンスみたいに細くて。でも、今細身のスーツって流行っているし、彼の身体が細いので、それはまあ似合っていました」
しかし、私服は奇抜すぎ。
待ち合わせ場所から杉原さんが予約をしてくれていた、多国籍料理のレストランに歩いていく道すがら、すれ違う人が彼を見るので、“この男性の彼女”と思われるのが、すごく恥ずかしかったと言います。
「食事をしながらの会話は、もっぱらファッションのことでした。“日本のファッションは、遅れている。個性がない”って。でも、私からしたら、“全く統一感が感じられないあなたのファッションは、これでいいの?”と、ツッコミを入れたくなりました。ご自身のファションに自信満々だったので、言える雰囲気ではなかったですけど」
さらに驚いたのが、彼の趣味でした。
「身上書は、“スポーツ観戦”“旅行”“ショッピング”となっていたのですが、1番の趣味は、“自撮り”。家には自撮り部屋があって、インスタ映えするように、壁紙や家具や小物にも凝っていると言うんです」
実は、彼はバツイチ。5年間の結婚生活の後、2年前に離婚をしています。真知子さんは、ため息交じりに言いました。
「私、婚活を始めて2年なんです。杉原さんは、一回は結婚できたわけじゃないですか。杉原さんにできた結婚が、なんで私にはできないんだろうって、落ち込みました」
婚活がうまくいかないと、“どうして人にできた結婚が、私にはできないのか”と思ってしまいがちです。しかし、“奇抜なファション、自撮り好き”を受け入れることは、真知子さんに取って難しいのですから、また結婚が遠のいたのもいたしかたありません。
婚活ファッションに、奇抜な個性はいらない
石田純一さんが、裸足にローファーを履く。それは石田純一さんだから似合うスタイル。勝俣州和さんは、いつでも短パン。それは勝俣さんだから許される。ネジネジマフラーも中尾彬さんがやると、それがトレードマークになります。
ですが、婚活中の方たちが、ファッションに個性を求めると失敗をします。婚活ファッションは、シンプル、清潔感、誰がみても合格点を出す無難なスタイルが王道です。これは、女性のファッションにも言えることですね。
さらに女性の婚活ファッションポイントをつけ加えるならば、明るい色と柔らかな生地。黒やグレーの服は、顔映りが悪くなり、年よりも老けて見えがちになるので、注意してくださいね。
鎌田れい(かまた・れい)◎婚活ライター・仲人 雑誌や書籍などでライターとして活躍していた経験から、婚活事業に興味を持つ。生涯未婚率の低下と少子化の防止をテーマに、婚活ナビ・恋愛指南・結婚相談など幅広く活躍中。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイト『最短結婚ナビ』http://www.saitankekkon.jp/