〈STORY〉 驚異的なパワーに非難の声が高まり、活動が禁じられていたヒーローたち。そんなある日、Mr.インクレディブルこと怪力パパのボブ一家に、ヒーロー復活をかけたミッションが舞い込む! ……が、依頼されたのはパパではなく、ママ・ヘレン。ママに代わって、慣れない家事・育児に奮闘するボブだったが――。
アニメーション史上、全米興行収入歴代ナンバーワンを記録した映画『インクレディブル・ファミリー』がついに日本でも公開。なぜ、ディズニー/ピクサー作品は世界を魅了するのか。ブラッド・バード監督だからこそ語れる、マル秘エピソードが満載!
監督に直撃インタビュー!
――以前、“僕の人生の中でいちばん楽しかったのが(前作の)『Mr.インクレディブル』だった”と。監督の中でもナンバーワンになったワケとは?
「最初のアイデア、着想から最後まで、初めて自分の思いどおりに作れたのが『Mr.インクレディブル』でした。これまではもともと原作があったりしたものが多かったので全部、自分のアイデアで作り上げることで、ものすごい充足感が得られたんです」
――アメリカでは早くも『インクレディブル・ファミリー』が記録的大ヒット! ここまで観客にウケてるのは、なぜだと思う?
「ひとつは“家族”の物語だからじゃないかな。あとは、この作品は誰もが最低でも2人のキャラクターに共感できる。みんなが体験してきたことと重なる部分がいくつもあるというのが、多くの人に響いた理由だと思っています。
例えば僕には2人の姉がいて、周りをイラッとさせる弟がどういうことかわかってた(笑)。妻との結婚生活も反映されてるし、ママ・ヘレンの姿は僕が子どものころに見ていた母の姿でもあるんだ」
――末っ子の赤ちゃん、ジャック・ジャックは監督の息子から名前をとったって本当?
「僕の息子のジャックは、赤ちゃんのときジャック・ジャックというあだ名で呼ばれていて、それが由来になっています。でも、今では息子も25歳になってしまったよ!」
――本作では、パパ・ボブが“イクメン”に!
「“子育てをするのはヒーロー並みの偉業”というセリフがあるんですが、本当にそうだと思う。男女の役割を変え、それにまつわる男女のあり方についても考える。いろんな要素も含まれているけど、何より2時間、すべてを忘れて没頭してほしい。ポップコーンとドリンクを飲みながらね(笑)。それがいちばん大事なこと!」
――ピクサー映画といえば、作中の“トリビア”もお楽しみのひとつ。この作品に隠された秘密をこっそり教えて!
「本当は教えたくないけど……ひとつだけ! 映画の中で一家がテレビを見ているシーンがあるんだけど、そこに映ってるのは『科学少年J.Q』という、僕が昔ハマっていたアニメなんです。見つけられるかな? ぜひチェックしてみてください」