理不尽極まりないケンカのふっかけかたや、そのキレっぷりは何も変わっていなかった。それは理性を知らない獣性といっていい。

 おまけに真夜中に床を蹴りつけるような音を立てたり、怒鳴り声が隣近所に響くこともたびたびあったという。

 あまりの騒音にストレスを感じ、湊容疑者に苦情を訴えたという人物に、そのときの会話の様子を聞いた。

「私が訴えても謝罪などは一切なかった。それどころか、キョロキョロとして目が泳いでいるというか、何かこちらが言っても、“大丈夫、大丈夫”って繰り返すばかり。こっちの質問には答えず、“君、何年くらい住んでんの”とか“公園はどこだ?”とか会話が成り立たないんです」

 早朝の散歩中に嫌な思いをした、という女性がいる。

「私のほうを見るので、ちらっと見たりするじゃないですか。そうしたら、ガンを飛ばすようにこっちをにらみつけ、目をそらしても、目をそらさないでずっと見ているんです」

 そして、こんな驚かせ方もするんです、と続ける。

「すれ違いざまに、大きな咳ばらいをするんです。駐車場から家に入るまでずっと見張られて、わざと咳ばらいをされた人もいます」

 そのおぞましい過去は逮捕されるまで知らされていなかったが、隣近所には怪しい人物として恐れられていた。

「警察から戻ってくることに不安はあります。今、近所では“犯人が帰ってきたらすぐ教えてね”と声をかけ合って注意しています」(近隣住民)

 コンクリート詰め事件の犯行グループ4人のうち、主犯格の元少年Aは2013年に振り込め詐欺で、少年Bは'04年、逮捕監禁及び傷害致死の疑いでそれぞれ逮捕されている。