安室奈美恵さん(40)が引退した。 

 彼女が26年間の歌手人生の集大成となる会場に選んだのは、1995年1月に初めて故郷への凱旋コンサートを開いた、沖縄コンベンションセンター。

 ラストツアーがソロ歌手史上最多の計80万人を動員したのに対して、見納めの一夜はわずか3000人だけ。イベントには、犬猿の仲といわれていた山下智久(33)をはじめ、平井堅(46)、BEGIN、MONGOL 800らが出演し、安室さんの楽曲をカバーして盛り上げ、最後の花道を飾った。

「これだけ注目を集め、彼女が次に何をするのかは気になるところです。当然、マスコミも彼女の動きから目を離せない状態なのですが、安室サイドが相当、警戒をしているんですよ」(スポーツ紙記者)

 安室さんが自身の公式サイトで、マスコミの過剰な取材に対し自粛を呼びかけたのは引退直前のことだ。

《16日の引退の日が近づくにつれ、家族や関係スタッフの方々に連日取材が続いております。沖縄の家族の自宅に押しかけたり、姪っ子に関しましては待ち伏せされ取材をされたり、とても怖い思いをさせてしまっています》

 メディアに対し、取材自粛を訴えたのは初めてのことだ。さらに、

《私はこれ以上、家族を怖がらせたり、関係スタッフの方々に迷惑をかけたくありません…どうかお願いです…もう家族や関係スタッフの方々に取材をするのは辞めて頂けないでしょうか…どうかお願い致します…》と呼びかけた。

すぐに「訴える」とも連絡が

「個人事務所で活動していた安室サイドに、直接クレームが殺到したことで異例の発表となったようです。これ以上、過度な取材を続けるメディアに対しては法的措置など強硬な手段に出るのは確実です」(音楽業界関係者)

 昨年は、『女性セブン』の記事を巡り、発行元の小学館に計1億1千万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求め、東京地裁に提訴した事実もある。

 安室さん側は、記事内で男性との交際を巡る虚偽の記事を掲載され名誉を傷つけられたとして、「強い不快感と不安を覚えた」と主張していたが、

引退ツアー以前から、どこのメディアも本人の取材をしたいのですが、彼女はまともな取材にもNGを出すので、まったく話にならない場合も多かった。

 そのため、媒体によっては取材を強行せざる得ないこともあったため、関係性のすれ違いがピークに達し、“そんなことで?” ということに対しても、すぐに弁護士を通じて“訴える”と連絡がきていました。引退した今は一般人なので、今後の取材は相当ハードルが高い話になります」(スポーツ紙記者)

 26年間、日本中に歌声を届けてきた安室奈美恵さん、穏やかな日々を取り戻すことができるだろうか。

<取材・文/宮崎浩>