かつては映画『世界の中心で、愛をさけぶ』('04年)で一躍、正統派の代表格になった長澤まさみ。そんな彼女でさえ、『都市伝説の女』を機に路線を変更し始めたのだった。
「ミニスカートやショートパンツをはきセクシーな一面ものぞかせたのです。すると男性だけでなく、おしゃれな着こなしが女性支持層を広げました。同年代の新垣結衣さんや石原さとみさんらも同じで時代に沿ったさまざまな女性像を表現できる女優さんは残りますね」(編成スタッフ)
それも女優としてキャリアを積み、演技の場数を踏んできたからこそ、だ。
かつて高倉健や吉永小百合ら昭和の俳優のように、ひとつのイメージをずっと守っていくことも男優・女優の“美徳”とされた。今はというと、
「積極的に“いろんな役をやりたい”俳優さんが多いように思います。でも、その人に求められる役割や需要など、なかなかかなわないのが現状ですね。ただ、そんな中でも、キャラ変して新たな新境地を開いて成功できた俳優さんは、今後もいろいろな役を演じていくことができるのだと思います」(成馬氏)
「誰だかわからなかった」そう言われることは、演技に打ち込んできた男優・女優にとって、役者冥利に尽きる言葉なのかもしれない。