もう1つ、「ほめられたがり」のヤベェ点
「自己評価が低いので、ほめられたくてがんばってしまう」と自称する人はネットの世界にもたくさんいて、だからこそセラピーの類いが繁盛するのでしょう。そういったものを否定する気はありませんが、反対の立場から物事を見る、つまり客観性を磨いたほうが、おカネもかからず、一瞬にして心がラクになるのではないかと私は思います。
もう1つ、麻耶さんの書籍には「ほめられたがり」のヤベェ点が表れているように感じました。麻耶さんは交際0日婚を果たしたご主人のことを「麻央ちゃんに似ている」と書いています。よく意味がわかりませんが、最愛の妹さんに似ているということですから、ほめ言葉なのでしょう。
ここでまた立場を逆にする“客観”をやってみましょう。女性のみなさん、配偶者に「キミは亡くなった弟に似ている」と言われてうれしいですか? おそらく否でしょう。私はオトコじゃないし、身代わりでもないと思うはず。自分はほめ言葉が欲しくて泣いたり叫んだりする割に、他人に対しては案外、無神経。これがほめられたがりな人のヤベェ部分です。
結婚は自分の人格を変えるチャンスとも言えます。違う価値観の人と暮らすことで、自分の価値観もいつのまにか変わっていくのです。夫君との生活で健康的になった麻耶さんが、新たな姿で私たちの前に現れることを祈っています。
プロフィール
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に答えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。他に、男性向け恋愛本『確実にモテる世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」。