「彼、公務員ですよね。婚約破棄された彼が公務員だったから、公務員の方は嫌なんです」

 さらに、こう続けました。

「それにB型。婚約破棄された男性がB型だったんですね。あと、どういうわけかこれまでもB型の男性には、嫌な思いをさせられてきた。B型の男性って優柔不断な人が多いんですよ」

 過去につらい経験、嫌な思いをすると、それが心の傷として残ります。ずっとそのことに囚われてしまう、いわゆる“トラウマ”となります。

 婚約破棄がどれだけ傷つく出来事だったのか。それはご本人にしか理解できないことです。ですが、彼と同じ職業、同じ血液型の男性を全てNGにしてしまうのは、出会いの幅を狭めてしまいます。

 血液型で性格分析をする人がいますが、そこに科学的根拠はありません。

 まずはお会いして、お人柄を見て判断する。会う前にシャッターを降ろして拒否してしまうのは、訪れるかもしれない幸運を自ら逃しているようなものです。

お見合いのリスケ、デート場所指定にイラッ!

 繭子さん(32歳、仮名)は、百貨店で接客業をしているだけあって、きちんと挨拶のできる、礼儀正しくて笑顔が魅力的な女性でした。

 お見合いもたくさん組めていましたし、お相手に対しての当たりもソフトでお話も上手でしたから、ほとんどのお見合いが“交際”へとつながっていきました。

 ところが、おつきあいが始まると、どうもそれが長続きしないのです。それまで謙虚だった姿勢を一転させ、「お断りでお願いします」と、繭子さんの方から言ってくるのです。

 彼女が “交際終了”をする時の理由は、「相手は私を軽く見ている」というものでした。

 たとえば週末にデートの約束をしていたのに、「その日は、緊急の仕事になったので延期してください」と言われると「私は、その日を空けて調整していたのに」と、語気を荒げる。「私は二番手なのではないか。本命がいて、その日は本命とデートをするのではないか」と、疑う。