2度の有罪判決
菊池さんはコンビニの記憶などを頼りに、近隣住民に「場所がわからない」などと聞きながら、廣瀬容疑者の自宅に戻る。今度は何らかの決着を見たようで、午後8時ごろ、先ほどの近隣住民を訪ね「問題は解決しました」と報告したという。
だが、本当の問題はその後に待っていた。廣瀬容疑者の車に再び乗った菊池さんの携帯電話の位置情報は、容疑者宅から10キロ以上離れた場所で突如、途絶えたのだ。
菊池さんの父親はメディアの取材に、「とにかく無事でいてほしい」と訴えていたが、1月31日、変わり果てた姿の菊池さんが発見された。
遺体が埋められていた場所には、たくさんの花や飲み物などが供えられていた。
廣瀬容疑者は、茨城県土浦市出身。一家が住んでいた場所の近隣に住む女性が話す。
「今は更地になっているそこに家があってね。容疑者は長男で2番目。上にお姉さん、下に弟と妹。お父さんは、子どもが小さいころに亡くなって、お母さんがよく働いていました。愛想もよくて、本当にいい人。子ども4人抱えて一生懸命やってらっしゃった」
中学卒業後に牛久市へ転居し、その後、現在の神栖市へ。建設会社でアルバイトをするなど生計を立てていたが、一昨年と昨年、児童買春の疑いで逮捕され罰金刑と執行猶予つき有罪判決を受けていた。一件は、現金を渡す約束で女子高生を呼び出し、わいせつな行為をする手口だった。
廣瀬容疑者は「騒がれたので車の中で殺した」と供述しているというが、再び金銭の支払いで誘い出したのか。リアルでは接点のない2人をネットが結びつけた以外、真相は闇の中だ。