Bくんについて同校の保護者が説明する。
「お母さんが日本人でお父さんが中国人のハーフの男の子で、小学3年生のときに転入してきました。(音声を聞いて)人種差別につながる発言がたくさんあってひどいなと思いましたね。
うちの学校は全校生徒が200人に満たず、Bくんの学年もひとクラスのためクラス替えがないんです。もしいじめられていたら逃げ場のない地獄ですよ。同じクラスに4、5人くらい中国人がいてハーフが珍しいという環境ではないです」
Bくんが受けていたといういじめについては、
「初めて知りました。18日に保護者会が開かれたのですがそこでも学校は、いじめはなかった、と話しています。ネット上でいじめっ子とされているAくんを知っていますが、優しい子でいじめをするような子ではないです。
“有力者の息子だから学校から優遇されている”みたいな情報もひとり歩きしていますが、AくんもBくんも同じ団地に住んでいて、Aくんのお宅は母子家庭だったはずですよ」
現在、ネットにはAくんの本名がさらされ、誤った情報が拡散されるという二次被害が始まっている。
教師2名による誤った指導のせいで2人の児童が苦しい状況に置かれているのだ。自分たちがしたことを理解しているのだろうか。
女教師と教頭に取材を申し込んだが、女教師は“松戸市教育委員会に一任している”と雲隠れし、教頭は“1日出張中”と言い張り、その後、電話がつながらない始末。
こんな無責任で卑怯な人間に子どもを指導する資格はあるのだろうか。
現在、Bくんの母親は2人の懲戒解雇を求める署名活動をしており、早くも2500人を超えている。
教師によって傷つけられた児童2人は来月、卒業式を迎える。こんな教師に仰げば尊しを歌う必要はない!
やまさき・のぶあき●1959年、佐賀県生まれ。大学卒業後、業界新聞社、編集プロダクションなどを経て、'94年からフリーライター。事件・事故取材を中心にスポーツ、芸能、動物虐待などさまざまな分野で執筆している