■春休み明け、幼稚園での言動で保護者が気をつけるべきこと

 春休みも終わり、いよいよ新学期がはじまると、幼稚園の送迎の際など、ママたちの話題は「春休みに何してた?」よりも、各家庭の受験準備状況です。

 もしもほかのママから受験について聞かれたら……多くは語らず、「夫婦間、祖父母間も含めて、ちょっと意見が割れてしまっていて、色々と考えているところです」と流しておくのが正解。この伏線を張ることにより、学校説明会などでの目撃情報が出た場合も言い訳となります。

 安易に志望校を伝えてしまった結果、お受験を妨害されたり、勝手に合格を辞退させたり……そんなショッキングな出来事は、ドラマのなかだけの話ではなく現実でも起こり得るのです。

 実際私も「受験をしていない学校なのにそこで会った、しかも合格していると周囲に噂を流されてしまって、第一志望の学校への推薦に響いてしまった」といったご相談を受けたことがあります。

 もっとひどい場合だと、志望校が重なったお子様を悪い子どもであるかのように幼稚園の先生や他の保護者に吹聴、志望校に電話までされてしまったというケースも。

 こうしたトラブルに巻き込まれないためにも、他言無用は貫いた方が安全かと思います。保護者にとって、一番大事なことはリスクマネジメントであることを忘れないでください。

 出願したか否か、複数の日時試験があった場合そのどれを受けるかなど、しつこく聞いてくるお母様もいらっしゃるかと思います。しかし、

 覚えておいていただきたいのは、お受験というのは東京近郊の“何百人”の戦いだということ。幼稚園内、幼児教室内といった小さな土俵での戦いだと勘違いしてしまわないよう注意が必要です。

<著者プロフィール>
いとうゆりこ◎お受験コンシェルジュ&戦略プランナー。自身の経験から美容や健康・芸能・東京に関するマネー情報まで幅広い記事を各媒体で執筆中。いとうゆりこ受験情報公式サイトは、https://itoyuriko.studio.design