29歳のときに結婚し、現在は4歳の娘の母親だ。
あけっぴろげな内容は、夫には事前にすべて報告しているという。
「彼が内容を嫌だと言ったら(本を)出していません。男性経験についても“まったくない人だとは思っていないし、そんな過去があったから僕みたいなのを選んでくれたんでしょ”と、言ってくれました。
本が炎上して、家族が脅かされるようなリスクがあったときには海外移住を考えています。移住は娘と私だけで、夫は行きません。“僕は日本から金を送る”と(笑)。
(本の表紙に)顔出し、ペンネームを使わないと決めたときから最悪のケースを考えていて、気になることはすべて話しています」
海外生活の可能性を見込んだ資金作りにデビュー作ヒットが欠かせない以外に、憧れのベストセラー作家との“20万部売れたら抱いてくれる”という“約束”があるそう。
「そのことをダンナに話して“そのときは抱かれたいけど、どう思う?”と聞いたら、“それはしょうがない気もする。麻美さんが好きなのはわかっているから、そんな人と一夜をともにすることができるのであれば、しょうがないよね。僕も目の前で、例えば新垣結衣ちゃんに、今日あなたと……と言われたら、(断る)自信ないもん”って」
同席した編集者から「20万部は、夢物語の数字ではないですよ」と説明されると、「じゃあ、抱かれるんでしょうね」と、破顔一笑に。
ブログによって苦手だった文章を書く鍛錬ができ、楽しさを知るようになって、念願の作家デビューを果たした。そして、早くも数社の出版社から執筆オファーがある。
「実は、いま書くことが嫌いになっています。(執筆作業が)本当につらくて、ちょっとトラウマになっています。でも、オファーをいただけるありがたい状況を、人として受け入れないのはダメかな、と」
渾身の半生記に、承認欲求を満たされる一方で野望も。
「女子大生に向けて、この本を使って講義するのが夢です。今の時代、ただ大学を卒業しただけでは、人生の武器にもリスクヘッジにもならない可能性があります。有名大学であればまだしも知名度の高くない大学ならなおさら。その厳しい現実とは、いつかは必ず向き合わなきゃいけません。大学に入ってそれだけで満足している学生に将来を見据えた武器の身につけ方、戦略の立て方などについて、懇々と説いてみたいです。
私は、勉強は誰でもできると信じています。一夜漬けでも、私みたいにコツコツやる人も、才能がなくても勉強は途中でやめなければ、ある程度の結果が出せるし、裏切らないというのを知ってほしかった。
学歴が武器にもリスクヘッジにもならないかもしれないけど、それでも私は持てる学歴は持っていたほうがいいと思います。学歴を凌駕できる才能があればいいけど、才能を持てなかったときに学歴がリスクマネジメントになりうるからです。日本でも海外でも就職や人間関係で最初は客観的に評価できるものしか見ない。その評価軸として学歴はわかりやすいし現実的に存在していると思います。
学歴は過去に、その人が努力した結果。学歴が、ひとつの判断材料となってしまうのもわからなくない。だから、客観的な評価軸とされがちな学歴をある程度、子どもにつけさせるのは、親の使命かなと思います。娘には、どこかのタイミングで、私の本を読ませたいと思います」