ところが、「それを頻繁にやっていたらどうしよう」→「かなりの金額を食事に費やしている」→「きっと貯金がないに違いない」という発想になっていたようでした。
そう思いながらも、「いやいや、待てよ。服にはそんなにお金をかけていなさそうだ」→「ならば貯金はあるかも」→「でもやっぱり、食費に散財していたら貯金はない」と彼女の頭の中は、彼の言動や身なりに“ひとり査定”を繰り返していたのでした。
私は、葉子さんに言いました。
「お金をどう使うか、お金にどんな価値観を持っているかは、結婚するカップルにとっては、大事なことですよ。だから、結婚前にしっかり話し合ったほうがいいの。ひとりでクルクル考えていないで、今思っていることを彼に聞いてみたら?」
すると、葉子さんは言いました。
「先回りしていらないことばかり考えてしまうのは、私の悪い癖です」
この場合、聞き方を工夫すればよいのです。「これから結婚式をしたり新居を構えたりするとまとまったお金が必要になるけれど、貯金はあるの?」そう聞けば角が立ちませんね。
お見合いが組めると条件の重箱の隅をつつく
雅治さん(51歳、仮名)は、婚活を始めて2年がたちます。婚活を始めたきっかけは、「子どもを授かって家族を築きたいから」でした。そうなるとお見合いする女性の年齢も限定されてきます。
最初は“30代の女性限定”としていました。しかし、それではお見合いが組めない現状を理解し、最近では43歳くらいまでの女性ならお会いするようになりました。
年齢の幅を広げてもお見合いを組むのが大変な状況。それにもかかわらずお見合いが組めると、相手のプロフィールを見直して不安要素を持ち出すのです。
先日も41歳の女性とお見合いが組めた時のことでした。
「この女性、父親がすでに他界していて、お母さんは80歳近い高齢ですよね。一人っ子だし、結婚したらすぐにお母さんの介護が待っていそうですよね。彼女の実家の近くに住むことになったら、僕の通勤時間が今の2倍近くかかることになる。親の介護について、どう考えているかなぁ」