英国演劇界の第一線で活躍する注目の演出家サイモン・ゴドウィンが日本で初演出する話題の舞台『ハムレット』が、5月9日から渋谷のBunkamuraシアターコクーンで幕を開ける。
シェークスピア作品初挑戦の岡田将生さんがハムレットを演じることでも注目を集めている。今作にオフィーリアの兄・レアーティーズ役で出演する青柳翔さんに、初のシェークスピア作品に臨む心境や舞台への取り組み方などを聞いた。
狼だけで正解だったみたいです(笑)
「出演が決まったときは、純粋にうれしかったです。まず、シアターコクーンで芝居をさせてもらえることがやっぱりうれしかったですし、数々のシェークスピア作品を手がけていらっしゃるサイモン・ゴドウィンさん演出のもとで、新しいことにチャレンジできるのはすごく光栄なことだなと思いました。
シェークスピア作品は初めての挑戦なので不安もありますが、サイモンさんにいろいろ教えていただきながら、いろいろな方にもアドバイスをいただきながら、自分なりの新しいレアーティーズを作れたらなと思っています」
ハムレットに父親を殺され、妹は狂乱に追い込まれ、復讐心に燃えるレアーティーズ。演じるうえで大事にしたいと考えたことは?
「すごく正義感にあふれていて、家族愛も強い人間ですが、考え方のベースに家督を継ぐとか家族代々、誰かに仕えるとか、今の自分たちにはない概念があるので、そういったところを踏まえながら演じていけたらなと思います。
サイモンさんに最初にお会いしたときに、“この役に対してどういうイメージを持っていますか? 動物にたとえると?”っていう質問をいただいて。“狼(オオカミ)と狐(キツネ)の中間”って答えたんです。僕としては、狼なんだけどどっか弱い部分があるから吠える感じがしたので、そういうことを伝えたかったんですけど、狼だけで正解だったみたいです(笑)」