以前も「戦争」という言葉を口に
国会議事録を調べてみると、丸山氏の勇ましい発言は過去にもあった。昨年5月30日の衆院外務委員会の一般質疑で、「サイバー攻撃」に対処するため平時から準備しておく必要性を訴えている。
「今の戦争はもう完全に物理的よりもまずはサイバー攻撃からだと思います。ここを抑えられてしまったら、いちばん被害がさらに拡大する最初の点ですので、しっかりとこのへん、必要があれば法整備もお願いしたい」
と、ここでも「戦争」を口にしていた。
質問の中では、具体的に何を想定しているのか「敵国」「反撃」「有事」などと過激な言葉を並べている。
別の日にも、サイバー攻撃の防御について「反撃能力がどうかというのは非常に気になるところ」「法律的な部分、確認しておきたいのは、専守防衛等の関係性で恐らくいちゃもんがつけられる可能性が」(いずれも昨年5月11日の同委)と述べている。
丸山氏は東大経済学部卒の経産省官僚から政治家に転身。ホームページの紹介によると、剣道2段の腕前で、趣味は登山、温泉、座禅。名前の由来については、長野県・北アルプスの穂高岳(標高3190メートルの日本第3位の高峰)からもらったといい、《山は、その高さと美しさで人を魅了すると同時に、自然の厳しさを私たちに教えてくれます》と講釈を垂れている。登山は父親と共通の趣味というが、完全に名前負けだ。
前出の大谷氏は、丸山発言の背景についてこう読む。
「現政権は、憲法を改正して戦争への道を開こうとしている。そういう政権にすり寄っていきたい気持ちがあったから本音が出たのだろう。令和になって1か月もたっていない。小僧のような国会議員がとんでもないことを言ってくれたものです」
不見識な政治家はいらない。