昔から変わらない、高樹の“女王体質”

 彼女のこういった“女王体質”は、今に始まったことではないと思うのです。その昔、『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)で、高樹の半生をまとめたものを見たことがあります。彼女はバブル期、港区の高級マンションに住み、お金持ちの男性と毎日飲み歩いていたそうです。彼らはみな、妻帯者でしたが、彼女に結婚願望がなかったため、問題はなかったと語っていました。

 バブル時代の生活を捨て、千葉で自給自足を始めた彼女は、『金スマ』取材班にピザをふるまいます。しかし、野菜を選ぶのは近所のおじさんで、ピザこそ自分でこねていたものの、窯の火加減を見るのも、ピザの焼き具合をチェックするのも違う男性(このとき、高樹はテラスでヨガをやっていた)で、自給自足というより「女王さまと召使」みたいだなと思ったことを覚えています。

 石垣島に移住した高樹は、上述したとおり、男性4人と暮らし始めます。『爆報!THEフライデー』によると、石垣島に移住した直後は住民から白い目で見られていましたが、徐々に仲間が増えて、彼女が購入した1500坪もの土地を一緒に開墾して、宿泊施設を作ってくれたそうです。仲間の写真を紹介していましたが、見たところ男性だらけ。お金を払って仕事をしてもらっていたのかは不明ですが、払っていないのに働いてくれたのだとしたら、やはり「女王さまと召使」ではないでしょうか。

 バブル期の豪遊、自給自足の生活、大麻合法化活動など、やっていることは変わっても、“女王・高樹が命じて、足元にひれふしたオトコたちが彼女のために働く”という構図は変わっていないのではないでしょうか。

 周囲の男性を信者にして突っ走ってしまう才能。それがいい方向に働けば、フリーダイビングで日本人初の銀メダル獲得のような偉業となり、悪い方向に行くと法律を無視して、警察のお世話になってしまう。高樹の最大のヤバさとは、“教祖力”なのかもしれません。


プロフィール
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に答えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」。