大手事務所に所属する以上、CDのリリースとコンサートツアーが定期的に繰り返されますが、彼女は家庭を第一にして音楽活動を自分のペースで続けたい。YUKIさんは、事務所に所属しているころから自分の理解者だったマネージャーを連れて独立しました」(同・芸能プロ関係者)
YUKIは自分の思いどおりの音楽活動ができる環境を手に入れていた。
「ジュディマリは、クセのある4人の寄せ集めで、それぞれ音楽的な趣味も違う。恩田さんの脱退を受けて、YUKIさんが解散宣言をしたのは正解でしょう。解散の翌年からYUKIさんはソロ活動をスタート。女性歌手として初めてバンドとソロで東京ドーム公演を行い、紅白歌合戦に再出場しています。現在もチケットはすぐ完売ですよ」(音楽評論家)
YUKI以外のメンバーも、精力的に活動を続けている。
「ギターのTAKUYAさんは各方面への楽曲提供が多く、バンドを組み、ユニットにも参加しています。『ももクロ』のライブにも出ていますよ。ベースの恩田さんはハードロック界では知らない人がいないほどの一流ミュージシャン。
フジテレビ系の音楽番組『堂本兄弟』でもレギュラーでしたよね。ドラムの五十嵐さんは多数のバンドをやりながら、音楽学校の校長で経営者です。本人にドラムを教わることができることが、ジュディマリのファンの間では話題になっています」(同・音楽評論家)
ジュディマリ解散後も、それぞれは活躍している。
「ジュディマリは4人とも曲が書けるんです。ジュディマリ時代の楽曲印税も毎月、振り込まれているはずですから、今お金に困っているメンバーはいませんよ。再結成というと、解散してからボーカル以外の“食べていけない”メンバーが言いだすことがキッカケと思われがちですが、ジュディマリは違います」(前出・音楽ライター)
YUKIは今年2月にニューアルバムを発売し、全国を回るコンサートツアーは7月に終了。8月には音楽フェス『サマーソニック』への出演も決まっている。
「最新アルバムは12人の一流ミュージシャンから楽曲提供を受け、YUKIさん自身も曲を作っています。“2回目のソロデビューのような、フレッシュなアルバム”と話しているとおりの自信作ですね」(同・音楽ライター)
やはり、元メンバーや熱心なファンが望もうとも、今のYUKIがジュディマリのボーカルとして再びステージに立つ気はないのか─。
呆然と立ち尽くし数秒の沈黙が
冒頭の直撃は、7月初旬の朝9時過ぎのこと。都内にあるYUKIの自宅を訪ねると、マネージャーの女性が運転する車が止まり、ほどなくして彼女が玄関から出てきた。キャップに金髪の頭を押し込み、手には真っ白のリュックと傘を持っていた。