指摘されると気になる!
普段使わない言葉を使いこなして演技をする。役者業は想像以上に大変そうだ。
薩摩ことばを指導したことで違う角度から芝居を見られてよかった、と語る迫田さん。自身が方言で苦労した経験は?
「訛りって自分では気づかない。標準語でしゃべっているつもりでも違うと指摘されると、急にイントネーションが気になってセリフを置きにいってしまう。
あと、以前、関西弁の芝居をやったせいで、今でも関西弁のイントネーションが抜けません! 関西人の方と話していると、エセって言われるんですよ。必死で練習したんだけどなぁ(笑)」
関西弁さえも使いこなす(?)迫田さんにとって、わかりづらい方言は?
「奄美などの島ことばですね。“うがみんしょーらん”がこんにちは。ほかには“うら”があなたで“わー”が私。奄美の人はいまも使っていますが、僕にはどれが単語なのかもわからないです」
同じ県内でも地域によってまったく違うという。
「逆に“わっぜ(とても)”“かたして(仲間に入れて)”“おやっとさぁ(おつかれさま)”などの鹿児島弁は若者も日常で使う言葉。撮影現場で流行らせようと思ったのにイマイチでしたが(笑)」
狭い日本の中でいろいろな方言があるけれど“女性が話す方言”は男性に人気だ。
「博多弁と京ことば。東北弁なら“だっちゃ”に萌える! 女性に方言で告白なんかされたら、可愛さ3割増しに見えちゃいそうですね(笑)」
告白にはあざとく方言を使おう! ちなみに鹿児島弁で女性に告白した経験は……。
「いや、ないでしょ! 例えば高級レストランで食事してるときに急に“ほんのこて好っじゃ”“おはんのことがわっぜ好っじゃ”とか言ったら、絶対ふざけてると思われる。そこは普通に“好きです”って言わせてください(笑)」
さこだ・たかや ●鹿児島県鹿児島市出身。俳優。9月1日より舞台『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』出演、9月13日に映画『記憶にございません!』公開が控えている