季節も秋めいてきた9月中旬の夜、東京・恵比寿のレストランで『偽装不倫』(日本テレビ系)の打ち上げが催された。
「杏さん演じる主人公が自身を既婚者と偽り、年下の青年役の宮沢氷魚さんと関係を深めていくラブストーリーです。杏さんと仲間由紀恵さんという、小さい子どもを持つママ女優2人が、子育てと両立しながら撮影を行うことでも話題になりました」(テレビ誌ライター)
当日は午後6時を過ぎたころから、宮沢や杏など参加者が会場に集まってきた。
「杏さんは、出産と子育てのためにしばらく女優業を休んでいたので、このドラマが女優復帰作になります。宮沢さんも来年に初主演映画が決まり絶好調。2人とも今回の仕事にかなり気持ちが入っていたそうです。早く着いたのはその現れかもしれませんね」(制作会社関係者)
“傷だらけの鐘子”
その後、仲間や谷原章介などのキャストも到着し、宴会がスタートした。
「杏さんも仲間さんも幼い子どもを抱えるお母さん。そのため現場では撮影時間を短くし、おふたりが育児の時間も取れるような環境作りをしていました」(同・制作会社関係者)
こういった経緯があったためか、杏は主演のスピーチで涙を浮かべながらスタッフに感謝を述べた。
「(育児との両立のために)私を午後6時までに必ず帰らせてくれて……。これは本当にすごいことです。倒れるんじゃないかと思ったときもあったけど、駆け抜けることができたのは、みなさんのおかげです」
無理のないスケジュールを組んでくれたスタッフに、どうしても自分の口でお礼が言いたかったのだろう。会場も大きな拍手で彼女の健闘をたたえた。
その後はしっとりとした雰囲気から一転、カラオケ大会が始まった。沢田研二の『勝手にしやがれ』や、THE BOOMの『島唄』、久保田利伸の『LA・LA・LA LOVE SONG』など、誰もが知る名曲が続く。
「いちばん盛り上がったのは西城秀樹さんの『傷だらけのローラ』ですね。杏さんが演じる主人公の名前である“鐘子(しょうこ)”をもじって、“傷だらけの鐘子”と歌って大ウケでした」(日本テレビ関係者)
どの曲にも合いの手が入り、ここでもスタッフとキャストの結束の高さが伺えた。
1次会が終わり、数名の参加者が帰路につく中に仲間と谷原の姿が。ドラマでは離婚に至ったふたりだったが、谷原は車に乗り込む仲間を笑顔で見送っていた。
日付が変わるころには、数名の男性スタッフを連れて艶やかな着物姿の女性が出てきた。ドラマの原作を手掛けた東村アキコだ。
「東村さんは『海月姫』『東京タラレバ娘』と多くの原作を提供しているヒットメーカー。今回のドラマでも宮沢さんが作品のイメージどおりだったため、かなり喜んでいました」(出版社関係者)
2次会が終わると、一行は会場から徒歩すぐの小さなカウンターバーへ。結局、打ち上げが終わったのは翌朝5時だった。
撮影現場は時短でも、打ち上げは約11時間とかなりの長丁場になったようだ。