原作のある2.5次元舞台とオリジナルのストレートプレーの舞台、どちらにも意欲的に取り組んでいる和田さん。芝居に臨むときの心持ちや役作りに違いはあるのか──。

「役を生きるという意味では変わらないと思います。役作りのうえでは、2.5次元はビジュアルの部分も含めてヒントが多いですよね。ミュージカル『薄桜鬼』だとアニメや新選組の資料があったり、舞台『刀剣乱舞』にしても原作のゲームや実在している刀がありますし。お客様の理想というものも絶対にあると思うので、そこも大事にしたいですし。

 でも、『ハリトビ』のようなオリジナル作品の場合は、役の人生やキャラクターをイチから自分で決めて作っていくんですよね。2.5次元とは違う面白さと難しさがあるので、僕はどちらも好きです。ストレートプレーの素敵なところは、やっぱり会話だと思うんです。『ハリトビ』でも、物語の世界で生きて、リアルな人と人との会話を演じたい。僕の中でしっかり実感できるものを、見ていただきたいです

つらいときも無理しなくなったので、
今、すっごいわがままです(笑)

 9月5日の誕生日に28歳を迎えた和田さんは、どんなプライベートを過ごしているのだろう。ここ数年で、心境に変化があったようで……。

「普段の僕は、基本は笑っていたい人間。読書したり静かに過ごす時間も好きだし、バラエティー番組を見て笑う時間も好きだし、友達と一緒にしゃべっている時間も好きだし……。なにかしら自分が楽しいと思えることや好きなことをずっとやり続けていたいって思うんですよね。なんか“それが人生じゃない?”って、思うんです。

 もちろんつらいこともありますけど、つらいことすらも僕らは糧にできる職業だから、最近はつらいときも無理しなくなりました。以前は、人前だと明るく振る舞っていたんですけど、もうつらいときはつらいって表に出しています。俳優の職業病かもしれないですけど、つらさを出す人間の役がきたときに、その感情を知らないのは嫌だなっていうのもありますし。最近はそうやって自由に生きていて、なんでも心から楽しんでいます。だから、たぶん今、すっごいわがままです(笑)