授業もうまく、休み時間も児童と遊ぶなど、「保護者からも児童からも人気でした」(保護者)というX教員。
咋年までは女帝との関係も良好だったが、「2人の関係性」は崩壊し、ベテランとして指導するべき若手はいじめのターゲットになった。
X教員の現状について、前出・代理人はこう伝える。
「精神的に不安定な状態が続いています。PTSDのような症状かもしれません。事件がフラッシュバックすることもあるそうです」
しかしX教員は、《いつか、みんなの前でまた元気になった姿を必ず見せに行きます》と手記に寄せているように、つらかった記憶にも立ち向かおうとしている。
事件について、元小学校教員で児童福祉が専門の沖縄大学名誉教授の加藤彰彦氏は、
「自分より劣っている、やっても大丈夫だと認識した先生をストレスのはけ口にした。ただし、1人ではできないので集団で。子どもたちのいじめの構造と同じです。ほかの教員たちも関わらなければ安泰という構造に入っていた」
と指摘。では、なぜX教員は教員を続けたのか。加藤氏は当事者でなければわからないが、と前置きをしたうえで、
「X先生は夢があって教師になったからそれを曲げなかった。耐えながら一生懸命、登校し、先生をやり続けたのでしょう。私は立派だと思います」
前出・保護者も、
「先生が戻ってきたら児童はもちろん、保護者も全力でサポートすると話しています」
この言葉が、被害教員に届くことを願いたい。