お見合いの席で婚活指導をされても
最後のケースは、仲人でもあるまいし、お見合いの席で婚活指導をしてしまった男性の話です。
お見合いを終えた真紀子さん(仮名、36歳)が、「今回の方はお断りでお願いします」と、うんざりした声で電話をかけてきました。その日のお相手は、上場企業に勤める達也さん(仮名、42歳)でした。
「席に座ったら、開口一番が『写真と違いますね』って(苦笑)」
さらに、こう続けたそうです。
「ま、でもなかには、原形をとどめていない人もいますからね。お会いしても、“アナタ誰ですか?”という(笑)。あなたの写真は、そこまで大がかりな修正はしていませんよね」
お見合い写真は、お見合いの呼び水。写真がよければ、それだけお見合いも組めます。写真館で撮り、多少の修正は当たり前のこと。修正しすぎてお写真とは大幅に違っていたとしても、それは暗黙の了解事項です。
さらにお見合いが始まるや、真紀子さんがプロフィールに書いていた自己PRコメントへのダメ出しが始まったというのです。
「あなたの自己PR欄は、書き直したほうがいいなぁ。読んでも、あなたのよさや、あなたの人間性が全く伝わってこなかった。もっと日常は何をしているとか、具体的なことを細かく書いたほうがいいですよ。趣味を羅列しても、人の心は動きませんからね」
真紀子さんは、それを聞きながら「大きなお世話です」と、心の中で思ったそうです。
「始まって10分で、“もう帰りたい”と思ったお見合いは、初めてですよ。『人の心を動かすって、あなたは、人の気持ちを相当、不愉快な方向に動かしていますけど』と言いたかったです。“お見合いに来て、なに婚活指導しているのか、この人は”と思ってしまいました」
そのほかにも、「何年、婚活していますか?」「これまで何回お見合いしましたか?」と、聞いてきたそうです。お相手に過去の婚活歴を聞くのは、お見合いの席で、最もNGなことです。
みなさんにも、心当たりはありませんか?
“この発言をしたときに、相手がどう思うか”と先回りをして考える想像力が、お見合いの席では大切ですね。
鎌田れい(かまた・れい)◎婚活ライター・仲人 雑誌や書籍などでライターとして活躍していた経験から、婚活事業に興味を持つ。生涯未婚率の低下と少子化の防止をテーマに、婚活ナビ・恋愛指南・結婚相談など幅広く活躍中。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイト『最短結婚ナビ』http://www.saitankekkon.jp/