見事に浦飯幽助を演じ抜く
話を戻そう。今年8月、彼に大きな節目が訪れた。舞台『幽☆遊☆白書』の浦飯幽助役だ。
それまでノーブルな役どころが多かった彼にとってはチャレンジである。粗野で短気で無鉄砲。立ち居振る舞いも醸す雰囲気も、崎山本人とはあまりにかけ離れた役柄だ。それでなくても偉大な名作、相当なプレッシャーがあったのではないか。
だが、それらは全て杞憂(きゆう)に終わる。彼は見事にこのキャラクターを演じ抜き、生を吹き込んだ。美しい彼がヤンチャではっちゃけた浦飯幽助の魂を宿したことで、このうえなく魅力的でオーラあふれる主人公が誕生したのだ。
役者・崎山つばさが自ら可能性を押し広げ、「役になりきる」ことのギアをさらにもう一段上げた瞬間だった。
2020年、彼はWOWWOW初となるオリジナルドラマ×舞台連動プロジェクト『ワケあって火星に住みました~エラバレシ4ニン~』への出演が予定されている。脚本・演出はあの鈴木おさむ。面白くないわけがない。
崎山つばさがどんな奇跡を起こしてくれるのか。一観客として、そのときをワクワクしながら待ちたいと思う。
阿雅佐●占星術研究家・心理ナビゲーター。西洋占星術、血液型占い、タロットカードなど、古今東西の占いに精通。『CanCam』『PASH!』『anan』『JUNON』ほか年間100本以上の雑誌記事・Webコンテンツを執筆する恋占いのエキスパート。今までに鑑定した人数はのべ1万人に及ぶ。『スッキリ』『アッコにおまかせ!』ほか、テレビ出演多数。『おそ松さん占い』(主婦と生活社)ほか、約40冊の著書があり、小説『魔女たちの占いゲーム』(イースト・プレス)、『モデル マジック』(学研教育出版)を上梓(じょうし)するなど、作家としても活動している。
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