沙織さんは前出の亘さんのように、熱意を持って婚活に取り組んでいました。すでにご家族のいない沙織さんは、できることなら子どもを授かり、自分の家族を築きたかったから。39歳という年齢を考えたら、明日にでも結婚したい気持ちだったのです。
それなのにお会いする相手は、みなさん、のらりくらり。“結婚したい”という意欲が全く伝わってこない人たちばかり。
「こういう場合は、どうしたらいいのでしょうか?」と聞いてくる沙織さんに、私はこんなアドバイスをしました。
「人を好きになる力、結婚をしたいと思う熱量は、人によって持ち合わせている大きさが違うんですよ。やる気のない人たちには、さっさと見切りをつけて、次のお見合いをどんどんしていくしかないの」
これは仲人の経験則ですが、30代後半、40代、50代の独身男女は、“絶対に結婚したい”という強い気持ちを持っている人は少ないように見受けられます。
だから、独身のまま残っているともいえるのですが。
“いい人がいたら結婚したい”とは思うものの、それよりも自分の仕事や生活を優先させて、隙間婚活をしているので、お付き合いを前に進めていく力が弱い。また結婚への熱意が少ない人は、婚活を前に進めていくやり方もわからないので、自然の流れに身を任せているうちに、お互いのテンションが下がってしまう。結果、交際が実を結ぶことはなく中途半端に終わっている。
これはもう“真剣に結婚したい”と思っている人に巡りあうまで、出会い続けるしかないのです。
ただし、相手の反応を見ていくことも大事
ただ婚活というのは、熱意を持ってガツガツやれば成功するかというと、それもまた違う。そこが難しいところです。男女の関係というのは、相手の反応を見ながら調和をとっていき、気持ちを積み重ねていくことが大事なのです。
こんな例をご紹介しますね。