ROLANDの存在や、伝説のホスト・城咲仁の期間限定復帰など、“夜の貴公子”ホストが再び脚光を浴びつつある。彼らはいったい何を基準に行動し、トークを繰り出しているのか。そんな究極の接客業といわれているホストたちの話術、マインドを、気鋭の言語学者が分析する! 現代社会の構造まで見えてくる!?
ホストは学術研究を超越している
堀田秀吾(法言語学者、明治大学法学部教授=以下、堀田)この機会を楽しみにしていたんですよ! 僕は大学で法言語学を教える傍ら、コミュニケーションの原理についても長年、研究をしているんです。ホストのみなさんは、言葉を巧みに操るトーク術のプロという印象があります。コミュニケーションを行う際に気をつけていることは?
桐生(愛本店のホスト)自然体で接することを心がけています。相談をされることも少なくないので、自分の心をさらけ出しながら、受け身でコミュニケーションをとるようにしています。
堀田 確かに、人間は本能的に“話したい欲求”があるので、それを認めるような接し方は理にかなっていますね。話を聞き出すためのテクニックなどはありますか?
桐生 共感を持っていただくために、お客様と同じタイミングで飲み物を飲んだり、頷いたりするようにしています。
流星(TOPDANDY Vのホスト) 安心感を抱いてもらうことで、話を聞きやすくなりますからね。
堀田 相手の仕草や表情に合わせると親近感がわく“ミラーリング効果”というものがあるのですが、桐生さんは独学でそれを?
桐生 25年間やってきて、自然と身についたことですね。
堀田 すごい! ホストは学術研究を超越しているのかもしれない。