世界中で感染者が160万人を超え(10日集計)、猛威をふるい続けている新型コロナウイルス。日本でも4月7日に東京や神奈川など7都府県に対して緊急事態宣言が発令された。感染の原因となりうる密閉、密集、密接の“3密”を避けるため、都会から人の姿が消えていく─。
ほとんどの人が通勤
そんな中、4月10日現在、いまだに感染者が確認されていない県は岩手県だけだ。
この記事を入稿した4月10日に鳥取県、前日の9日に島根県に感染者が出てしまったが、この3県は、3月30日に富山、31日に山形で初の感染者が確認されて以降、感染ゼロ県として頑張ってきた。
一体、ほかの県と何が違うのか? ともにコロナに抵抗し続けてきた岩手・鳥取・島根3県在住の150人にアンケートを実施し、コロナ“レア”県の実態に迫ってみた。
まずは「一般生活の中で何らかの自粛をしているか」という質問には、3県とも9割の人が、自粛を心がけてきたという結果が。
「自分ができることをやるしかないと思う」(岩手・29歳女性)
「個人個人が自覚を持って行動すべきだと思う」(鳥取・49歳女性)
「できる限りの予防はしたい」(島根・64歳男性)
と、感染しないためには、まずは自分が率先して、という意見が多かった。中には、「大げさに騒ぎすぎ。危機感は特にありません」(鳥取・59歳男性)という声もあったが、東京などと違って感染者がゼロでも警戒を怠らなかったのはさすが。
自粛に伴い「在宅やテレワークをしているか」の問いには、「していない」が126人、「している」が24人。ほとんどの人が通勤を続けているが、その理由として、
「介護の仕事なので在宅はできない」(岩手・43歳男性)
「ライフライン関係の仕事なので、自粛するわけにはいかないのが現状」(鳥取・39歳男性)
テレワークができなくても、人との接触を避ける努力をしている職場は多かった。
「通常勤務を続けているが、出張や来訪者に対する自粛をお願いしています」(岩手・49歳男性)
「営業時間の短縮や、従業員をチーム制にして出勤の絶対数を少なくしています」(鳥取・61歳男性)