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 新型コロナウイルスは多くの人の生活を変えた。外出自粛要請により、いつも以上に自宅で過ごす時間が長くなっている人は多い。そんな中で“新たな道”を歩もうとする人が増えているという。

オンライン婚活では“交際率”が20%アップ

「相談に関しては、今年の3月、4月で昨年と比較して30%ほど増加しています」

 そう話すのは結婚相談所『サンマリエ』マーケティング課の鈴木志穂さん。この“コロナ禍”により、婚活をはじめる人が増えているのだ。

「お問い合わせの際には、“家族の大切さに気付き、将来の自分について考えるようになった”“不安なときも一緒にいてくれる相手がほしい”といった声をよくお聞きします。

 東日本大震災の後に多く見られた“絆婚”のように、コロナがニュースなどで大きく取り上げられるようになってから、仕事は在宅勤務、プライベートも外出自粛により、独身者は1人で自宅で過ごす機会が増え、将来のことを考えるきっかけになったのではないかと思います」(鈴木さん)

 当然、この状況では直接“出会う”ことは難しい。婚活をはじめたといっても、パーティーは開かれないし、1対1で食事したいと思っても、飲食店は営業していない。

 そんな婚活市場で増えているのが、オンライン婚活だ。結婚相談所への入会の相談はこれまで担当スタッフと対面で行う形がメインであったが、緊急事態宣言後は多くの相談所がLINEやZOOMなどを使ったオンラインでの対応をはじめている。

 また、これまでホテルのラウンジなどで対面形式で行われていた“お見合い”も、オンライン上で行われている。意外なことに、まったくの初対面である“お見合い”から、次のステップに進んだ“交際率”は、対面と比較してオンラインのほうがアップしているという。

お見合い後に連絡先を交換する“交際率”は、対面でのお見合いよりもオンラインお見合いのほうが20%ほどアップしています。

 通常の直接対面の場合は1時間としていましたが、オンラインお見合いでは40分に設定しています。こちらはオンラインに慣れない会員様でも積極的にお見合いに進んでほしいという思いで考えた時間設定ですが、実際は少し物足りないくらいで終了し、“もっと話してみたい”という気持ちになりやすいのではないかと思います」(鈴木さん)

 オンラインでの出会いゆえの“コツ”もある。

「基本的にはビデオ通話となりますので、カメラの位置などを細かくアドバイスさせていただいています。窓の近くは、光の加減で表情が読み取りにくいといったケースがありますし、お顔よりもカメラが下になっていると、実際よりもお顔が大きく映ったり、暗い印象を与えてしまいますからね。

 オンラインでも、お見合いに変わりはありませんので、清潔感のある服装、ビデオ通話でお相手に見える位置に洗濯物などが映り込んでいないか、また女性へはきれいに映えるメイクアドバイスなども行います。

 また、実際に話しているときと違い、声が遅れて聞こえることもあります。相手の言葉を遮ったり、タイミングが重なってしまわないよう、普段の1.5倍の間をあけることをおすすめしています」(鈴木さん)