複数人で行うSNSが生活リズムを狂わせる
なぜスマホ依存が“夜ふかし”につながるのか─?
「例えば、ユーチューブで動画を見ていると、別の動画をオススメされますよね。子どもは“これも面白そうだ!”とオススメされるがままに夜中まで次々と動画を見続けてしまうんです。翌日に学校がなく、外出などの用事もなかったら、大人だって夜ふかししちゃいますよね」
昼まで寝てて夜は朝まで。そんな昼夜が逆転した子も。そのいちばんの原因はSNS。
「複数人で行うSNSのやりとりには終わりがないんです。子どもの社会にも付き合いがあって、なかなか抜けられないそうです」
だが、それが子どもの心の救いになった面も。
「“明日からの学校はどうなるの?”“課題はないの?”“卒業式はやるの?”……。子どもたちはSNSでこんなことを頻繁にやりとりしていたようです。友人と直接会えなくてもコミュニケーションがとれてすごく安心したはず。“きっと大丈夫だよ!”とときにお互いを慰め合ったりして……スマホは精神的な支えに役立っていたと思いますよ」
教師からの連絡も、SNSがあることで情報共有がスムーズに行われた。
だが、学校再開が相次いでいる今、子どもも普通の暮らしに戻らなければならない。
「夜ふかしで生活リズムが狂うと、疲れやすく、なにもやる気が起きなくなったり、イライラしたり……。学力の低下にも大きく影響します」
スマホ依存になった子どもに親ができることとは─。
「いちばん簡単なのは、常に日々の予定がびっしり決まっている状態にしてあげること。忙しければ、スマホは自然と触らなくなる。結局、暇つぶしなんです。でも部活もスタートできない現状ではなかなか難しい」
そこで、家庭でも時間割を作ってみよう。
「“朝ごはんは朝7時から食べる”“午前中はオンライン授業”など毎日のスケジュールを紙に書いて壁に貼ってみる。小さな予定を立てていくことで、生活のリズムを整えていきましょう」