“次世代の支援”に注力される雅子さま
“皇后のあるべき姿”以外にも、雅子さまが追い求められていることがあるそう。
「コロナウイルスの影響で外出を伴う公務がない中、即位から1年が経過した現在、両陛下は“令和皇室のテーマ”を模索されていると聞きます。
テーマといっても、設定するというよりは“少しずつ作り上げていくもの”ですが、少なからず意識されていると思います」(同・宮内庁関係者)
平成時、上皇ご夫妻は戦争経験者ということもあり、国内外にあるかつての戦争地などを慰霊するなど“平和への祈り”をテーマにされていた。
ただ、令和ではテーマを掲げることはできても、国民には浸透しづらいという。
宮内庁OBで皇室ジャーナリストの山下晋司さんが解説する。
「平成の天皇は新憲法下で即位された最初の天皇であり、慰霊の旅や被災地訪問など昭和時代にはなかったご活動をされたことで国民は昭和との違いを感じました。
しかし、今の陛下も新憲法下での即位ですから、昭和から平成のときほどの違いはないでしょう。そもそも、両陛下が“令和のテーマ”を発表されるわけでもありませんので、われわれは両陛下のご活動から、それぞれが令和の特色を感じればいいと思います」
令和の皇后は、どんなご活動に重点を置かれていくのだろうか。前出の宮内庁関係者は「皇太子妃時代から続けている“次世代の支援”に注力されるだろう」と語る。
「雅子さまは療養に入られる前から、両親がいなかったり、障害を持つなど、厳しい状況にある子どもたちに心を寄せられてきました。
児童養護施設や知的障害児施設の子どもたちが合唱や舞踊を披露する『児童福祉施設文化祭』に、'96年から8回も単独で視察されています。この文化祭で出会った神奈川県葉山にある児童養護施設『幸保愛児園』には過去に10年以上、子どもたちや園長に向けたクリスマスメッセージを贈られていたこともありました」1
宮内庁は4月初旬、天皇陛下の私費から、子どもの貧困対策に取り組む『子供の未来応援基金』に5000万円を寄付されることも発表した。