「自宅待機をしても、食料は配達か、買いに行かなければいけない。子どもを施設に預けるのはかわいそう。実家は近いのですが子どもが陽性になった場合、高齢の親に感染するおそれもあったので、4人で入院することにしました」
入院先は都内の病院で、6人部屋にベッドが4つ並べられていた。症状が重くなかったので、退屈に感じる時間が長かったという。
陰性後、2週間自宅待機
そんな入院生活も3泊で終止符が打たれた。この間、夫婦は2度、PCR検査を受けたがいずれも陰性と出たからだ。
しかし、今後は困ったことになりそうと、A子さんは告白する。
「実は夫はホストクラブを辞めたがっていたので、これを機に転職を考えています。もちろん私も大賛成ですが、現在、店を休んでいて無収入。なんとか貯金を切り崩して生活している状態です」
さらに、2人の子どもへの心配の種も尽きない。
「幼稚園は再開していますが、子どもも感染している可能性もあるため、私たちが陰性になった時点から2週間、自宅待機をする必要がありました。子どもはなぜダメなのかが理解できないので、本当にかわいそうで……」
最後に、自宅のどこで感染したのか聞いてみると─、
「もちろん寝室は一緒ですが、夫はほとんど朝帰りなので、私とはすれ違いの生活でした。だから、どこで夫から感染したかはわからなくて……」
感染経路不明が、コロナの最も恐ろしいところだ。