北條一家は昨年の春に引っ越してきたばかりで、それまでは現在の自宅から100メートルほどの団地に7年くらい住んでいたという。
「最初は夫がひとり暮らしをしていて、確か自動販売機の詰め替えの仕事をしていた。その半年後に、奥さんが転がり込み、やがて子どもが誕生。
でも、それからが大変でね。特に夫が幼い子どもを夜中まで寝かさないで家の中でドスン、ドスンと飛び回らせていた。夜中に風呂に入れて、大はしゃぎさせたりしてね。風呂のお湯が窓の外の通路に飛び散るのよ。あれは一種の虐待だよ」
と団地の男性。同じ団地の女性も、
「そのうち、小学生や中学生も4、5人、日中から出入りするようになったの。それでまた、夜中まで大騒ぎなのよ。苦情も言ったけど、おさまらないので、自治会長さんに告げて貼り紙もしてもらったんだけど、それでもダメで……」
と、当時を振り返る。
夫婦と遊んだことのある子の親の証言
当初、真帆容疑者は近所のパチンコ店で床の清掃などをしていたというが、
「子どもが幼稚園に入れるころに転職して、いまは保険会社の外交員をやっていると思います。だから昨年、4000万円近くの一戸建ても買うことができたのかも」(同・女性)
夫は職を転々として、3年ほど前にある新興宗教団体に入り、そこから紹介された職場で働いていると前出・団地の男性が語る。
「夫は大人とはまともに会話ができない感じ。大人に相手にされないから、子どもばかりかまっているのかも。奥さんはまだまともそうだけど、子どもを通じてのママ友はいないようです」
北條夫妻は子どもが生まれる前後から近隣の公園に出没し、近所の子どもと一緒に遊ぶ姿が目撃されるようになった。夫婦と遊んだことがある子どもの母親が証言する。
「2人とも定職についているとは思えないほど、いつも公園に来ていたそうです。夫は、近所の子どもと一緒にサッカーや野球をして、仲よくなり、そのうちに自宅にも招くように。子どもたちは、2人をマホ、〇〇という愛称で呼んでいたようです。夫婦の家には、女の子も通っていて、“あの人たちは優しい”とか“いい人だよ”と慕っていたようです」