再起をかけた挑戦の行方
30歳のときには「大人AKBオーディション」に挑戦して落選したり『有吉反省会』(日本テレビ系)の企画でお風呂業界のアイドルグループ・OFR48に合格して活動したり。また、モー娘。脱退の真相として「恋愛もしたいし、普通の生活もしてみたい」というのが本音だったと明かすなどしたが、大きな話題にはならなかった。
そんな市井が大勝負をかけたのが、昨年、35歳で出馬した参院選だ。その3年前の参院選では、今井絵理子(元SPEED)が当選。二匹目のどじょうもあるかと思われたが、次点で落選した。現在、ツイッターのプロフィールでは「政治家」ならぬ「活動家」を名乗っている。
ただ、彼女の姿はある意味、モー娘。世代以降の元アイドルにはありがちなものだ。その特徴はまず「公私混同」。これが大量のママタレ化現象につながった。
市井の場合はブレイク時に母親が「スナック紗耶香」をオープンさせたり、自身も脱退後の休業期間に、当時芸能人だったゴマキの弟との交際が噂されたりしたものだ。
そして、もうひとつの特徴が「身の程知らず」である。これは一世を風靡した人気グループのその他大勢組が陥りやすいパターン。「グループの人気=自分の人気」という思い込みから、ソロになってもそのままいけると錯覚してしまう。一方、メディアも世間も「元モー娘。」ということでそれなりには注目するので、本人もなかなか目が覚めないわけだ。
今回、市井がとった行動は、娘の学校への不満を公の場でぶちまけ、世間に同意を求めるというもの。まさに「公私混同」と「身の程知らず」というふたつの勘違いが結びついたことによる炎上といえる。
なお、ツイッターでは擁護的な意見を引用ツイートして、こんなコメントをした。
「皆さんからいただいたメッセージも ひとつひとつ丁寧に拾い上げ 今後の活動に活かして参ります」
まるで国会議員だが、政治家としての実績はゼロに近いし、そもそも、最初の数年間以外はタレントとしての実績もほとんどない。そういう意味では「炎上ママタレ」ですらなく、ただの「炎上ママ」なのかもしれない。