18日に死亡した俳優・三浦春馬さんの訃報は、幅広い世代で知名度の高かった台湾でも社会に衝撃を与え、台湾訪問時の優しい心遣いやサービス精神について台湾メディアが報じている。

海外の流行も熱心に調査、“喜ばせたい”一心で

 三浦春馬さんは、2014年に行定勲監督の日中合作映画『真夜中の五分前』に主演。クランクイン前に3カ月間にわたって中国語を特訓し、映画と演劇専門の名門大学・上海戯劇学院でも1カ月間学んでいた。

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 この映画で共演した台湾の人気俳優ジョセフ・チャン(張孝全)は18日、台湾メディアの取材に対し、「驚きと悲しみしかない。彼はとても友好的で親しみやすい人。仕事への態度も非常に真面目だった」と短くコメント。撮影中、お互いの鍛えたボディを比べ合ったことなど、楽しい思い出ばかりが頭に浮かぶと語っている。

 何度も台湾を公式訪問していた三浦春馬さんだが、関係者によると、台湾の人々をとにかく楽しませ、喜んでもらおうと毎回一生懸命で、流行語や最近の話題などを熱心に情報収集していたという。昨年は自身初となる海外でのファンミーティングを台湾に捧げている。

『真夜中の五分前』のPRで15年に訪問した際には、当時、ニュース番組のインタビューに大げさな表情で答えた一般人男性「泛舟哥」が大人気だったことから、コミカルなものまねを披露して大きな話題になった。

 台湾北部・基隆市の林右昌市長の若い頃の写真が三浦さんそっくりと評判になったことや、会話の合間に英語のフレーズを多用する「晶晶體」が話題になった時も、それを早速取り入れ、サービス精神に溢れた一面を披露してきた。

 台湾訪問中の三浦春馬さんについて、記者の1人によると、大物スターという威圧感を全く感じさせない普通の好青年で、記者とも肩を並べて座り、「英語の勉強が難しい」などといったとりとめのないトークを交わしたとのこと。湿度の高い台湾で汗だくになりながらも、優しい笑顔を絶やさない三浦さんの姿が非常に印象的だったと語っている。(Mathilda)