看護師と婚約中だった
岡山県で生まれ育った藤田容疑者。父親と兄も医師という優秀な一家だ。
「ご兄弟そろって頭がよく礼儀正しい。家族仲もよさそうでしたね」(実家の近隣住民)
生家があるのは小高い丘の上にある閑静な住宅街。10年ほど前に若くして母親が亡くなり、子も巣立ったことでひとり暮らしとなった父親は2~3年前に引っ越した。生家は現在、空き家となっている。
父親が医院を経営しており裕福な家庭だったようで、前出のスタバの元同僚は、
「医学部の勉強が忙しかったみたいで、シフトが入っていたのは週に2回くらい。香川県の大学で学生のひとり暮らしでしたが、フジコさんの部屋は60平方くメートルらいのファミリー向けマンション。テレビも大きかったです」
と、悠々自適な藤田容疑者の学生生活を振り返る。
「バイト中、私がバタバタしているとき、知らない間に注文の品を作ってくれて。それをあえて自分で言わないのでカッコよかった。当時の同僚の名前はあまり覚えてませんが、フジコさんはフルネームまでバッチリ覚えています」(前出・スタバの元同僚)
大学時代はテニスサークルに所属し、医学部の勉強と文武両道を貫いた藤田容疑者。社交的で気遣いもできるため自然に周りに人が集まっていたという。
2012年に大学を卒業した後、岡山県で2年間の研修医生活を経て広島の病院に赴任。
「勤務中もまじめで、いつもニコニコ。とても熱心に医業に取り組んでいて、先輩の医師にもかわいがられていました。悪い評判は聞いたことがありません」
そう語る広島の病院時代の同僚もまた、事件を信じられない様子だ。当時の同僚からは「(今回の事件について)相談してくれれば」「何とかしてあげたい」といった声が上がっているという。
順風満帆だった藤田容疑者の医師人生。フィアンセがいたことは周知の事実で、小学生時代の同級生は、
「今年の3月くらいに、“もうすぐ結婚するんだ”と言われましたね」
と今回の事件に驚いた様子だった。また藤田容疑者を知る知人男性によると、
「藤田さんは'17年、現在勤務する岡山済生会総合病院へ異動となり、地元に帰ってきました。広島の病院時代に同僚だった看護師の方と婚約されていて、初めは遠距離恋愛だったみたいです」
婚約者は藤田容疑者より少し年下で、とにかく美人で評判だったという。知人男性が続ける。
「初めは彼女さんが通いで岡山に来ていたのですが、1年ほど前に広島の病院を退職し、岡山で同棲を始めていました。引っ越し後は専業主婦のような形で、藤田さんを支えていましたね。一緒に近所のイオンの前を歩く姿はよく見かけました」
2人は済生会総合病院から近い高級マンションで愛を育んでいた。
結婚を間近に控えていたさなかに発覚したのが今回の事件だった。
「事件後も何回か藤田さんと会っていますが、普段と全然変わらない様子でしたね」(前出・知人男性)