今、業界内でひそかに、「新しいスタンスの進行」「いちばん面白いかもしれない」と言われているのが千鳥・ノブのMC。
ノブ“独自”の
新しいMCスタイル
ノブは現在、『テレビ千鳥』(テレビ朝日系)、『華丸大吉&千鳥のテッパンいただきます!』(カンテレ・フジテレビ系)、『相席食堂』(朝日放送・テレビ朝日系)、『クイズ!THE違和感』(TBS系)など多くの番組でMCを務めている。
さらに、『有吉のお金発見 突撃!カネオくん』(NHK)のMCは有吉弘行だが、実質的な進行はCGキャラ・カネオくんの声を担当するノブ。「NHKの土曜20時台」というゴールデンタイムのど真ん中で進行を任されていることが、ノブへの評価を裏づけているといっていいだろう。
ノブといえば、「クセがすごい」のツッコミが代名詞だが、MCのときに多用することはない。それどころか、相方・大悟とのコンビトークに頼ることも少なく、むしろ大悟のほうがノブに絡んで笑いを取ろうとする機会が目立つ。
ノブのMCスタイルは独特であり、とりわけ「『クイズ!THE違和感』での進行は新しく注目度が高い」と言われている。業界内で注目されているMCスタイルとはいったいどんなものなのか。
『クイズ!THE違和感』におけるノブの立ち位置は単独MC。相方の大悟は解答者にまわり、さらに霜降り明星、かまいたち、ミキら勢いのある芸人がそろっている。
MCのノブは、正解狙いの解答には丁寧(ていねい)に対応しつつ、無数に飛んでくるすべてのボケに反応。「そうそうそう……」とノリツッコミしたり、「アハハハハ」と大爆笑したり、珍解答に「それどういうボケ?」「あんた何の話してる?」「やりたい放題か!」とツッコんだり、次々にさばいていく。
MCとしては、かなりカロリーの高いスタイルなのだが、「すべてのボケを拾う」だけなら、すでに上田晋也、今田耕司、東野幸治、後藤輝基らもしていることで新しさはない。ノブの新しさは「スタッフから遊ばれまくる」というMCスタイルにある。