運用までロボットにおまかせがGood!
ここまでは、ポートフォリオの提案から運用までを自動で行ってくれる「自動運用型」などと呼ばれるロボアド投資を紹介してきました。ロボアド投資のなかには、さらにポートフォリオの提案だけを行う「アドバイス型ロボアド」といった枠もあります。
「『アドバイス型』では、その人に最適なポートフォリオを提示してくれますが、金融商品の購入や運用は本人です。市場の状況が変化すれば自身で機敏に対応する必要があります。そういったことも含めて『お任せ』でできる。“よくわからないけど運用できている”といった手軽さが、自動運用型のロボアド投資の魅力なのです」
ロボアド投資に似たサービスに、証券会社などの窓口でアドバイスから金融商品の売買までを人間が代行してくれる「ラップ口座」がある。2004年ごろから、富裕層向けに始まったこのサービスですが、最低投資額を年々下げ、間口が広がっています。
「『ラップ口座』でも『ロボアド投資』でも、AIが使われており、診断の結果、提示されるポートフォリオもほぼ同じ。にもかかわらずラップ口座は手数料がかなり割高で、『ロボアド投資』のほうがダンゼンおすすめです。また、今流行(はや)りのワンコイン投資やおつり投資なども、せっかく利益が出ても手数料で消えるといったことも大いにありえますので気をつけましょう」
■アラフィフ編集部員H・Rが挑戦!
使用している携帯キャリアと連携していて、しかも1万円から積立投資が始められる。これなら、気軽にできると思い、ロボアド投資・THEOを利用してみました。月1万円の積み立て型ですが、実際、何にどう投資されているかもわからないです(笑)。自分で四苦八苦して投資先を選んだわけでもないので、気楽に見守れますし、携帯のアプリで運用状況もすぐ見られて、投資額の増減もかんたん。こんなにお任せで運用できるなら、もっと早く始めればよかったとさえ思います。開始して半年ですが、こんなご時世でも増えている(資産の推移は写真ページ参照)ので、今後は投資額を増やしてみようかと思っています!
(取材・文/仲川遼子)
【PROFILE】
松岡賢治先生 ◎ファイナンシャルプランナー。証券会社のリサーチ部門を経て、'96年に独立。'97年より日本経済や投資に関する記事執筆を開始。金融機関での勤務経験でつちかった知識と経験、人脈をいかし、情報を発信。著書に『ロボアドバイザー投資1年目の教科書』(SBクリエイティブ)がある。