27日の『アッコにおまかせ!』(TBS系)は、「祝35周年!豪華拡大SP」と題した2時間生放送の特別版。このアニバーサリー企画のスペシャルゲストとして、和田アキ子と親交の深いタモリが出演する。
タモリが『アッコにおまかせ!』に出演するのは1992年1月以来、28年9か月ぶりであり、TBS自体の番組もほとんどない。かつてのレギュラー番組『ジャングルTV~タモリの法則~』『タモリのグッジョブ!胸張ってこの仕事』も系列局のMBS制作であり、タモリが縁遠いTBSの番組に出る希少さがわかるのではないか。
「昼の生放送バラエティー」と言えば、どうしても『森田一義アワー 笑っていいとも!』(フジテレビ系)と関連づけたくなってしまうが、「お昼の顔」だったことも含めてタモリは『アッコにおまかせ!』の特別な日にふさわしいゲストなのだろう。
さらにタモリは10日放送の『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)にも、ナインティナインの結成30周年を祝う特別ゲストとして出演。15年ぶりに披露したナインティナインのネタを見守り、「ヨットで死にそうになった話」を披露して盛り上げた。
どちらも節目でのゲスト出演であり、タモリが「ここぞ」のタイミングで特別感を醸し出す切り札となっているのは間違いない。8月22日に75歳の誕生日を迎えたばかりだが、あらためて現在のタモリにはどんな魅力や価値があるのだろうか。
タモリの楽しむ姿が、
視聴者を喜ばせる
タモリの象徴とも言える『笑っていいとも!』が終了してから約6年半が過ぎた。
入れ替わるようにスタートした『ヨルタモリ』(フジテレビ系)は、好評かつ高視聴率ながらわずか1年間で終了。その後は『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)、『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)、『ブラタモリ』(NHK)にレギュラー出演しながら、年2回『世にも奇妙な物語』(フジテレビ系)でストーリーテラーを務めつつ、「ここぞ」のタイミングで他番組にゲスト出演というスタンスで活動している。
レギュラーの3本は、地理、歴史、建物、音楽などの教養が深く、マニアックな世界にも詳しいタモリ自身が興味を持てるものばかり。だからこそタモリは自由に振る舞い、楽しげに笑う姿を見せることで視聴者を喜ばせ続けている。
また、『いいとも!』終了後タモリは70代に突入したが、背筋は曲がらず杖もつかずにロケを続け、ほとんど加齢を感じさせない。高齢化社会が進み、「テレビの視聴者も高齢化している」と言われる中、「タモリの元気そうな姿を見られるだけで、こちらも元気をもらえる」と思われるほどの存在となっているのだ。