とはいえ、音楽に真摯に打ち込んできた姿勢こそ伝わるが、“プロ”実績はほとんどない、いわば“イチ音大生”のようにも思える。なぜ、彼女が大役を掴むことができたのだろうか。東京フィルハーモニー交響楽団・広報渉外部に経緯を尋ねると、

「Bunkamuraオーチャードホールで開催される『東京フィルハーモニー交響楽団 ニューイヤーコンサート』は、これまでも話題の方をソリストとして起用してきた毎年恒例の人気コンサートです。

 今年は特に将来を嘱望される若い演奏家を紹介する機会としたいと考え、2日間ある公演でそれぞれ一人ずつ起用させていただきました。

 1月3日のソリスト、Cocomiさんは素晴らしい音楽家を輩出する名門音楽大学『桐朋学園大学』で研鑽を積みながら、モデルとしても活躍していらっしゃいます。より多くの方々にクラシック音楽に親しんでいただけるような演奏家として活躍されることを願い、マルチな分野で活躍されるCocomiさんを起用させていただきました」

 つまりはクラシックファン、またクラシック音楽に疎かった人にも興味を抱かせることができる、なおかつ今後の飛躍が見込まれる奏者としてCocomiに白羽の矢が立った、ということか。

出演発表後にチケットが完売

 実際、彼女の出演が正式発表されると、Bunkamura公式オンラインチケットでは1月3日公演のS席、A席、B席すべてが完売(「1月2日公演」はB席のみ完売*11月10日時点、その後空席状況は変動)に。やはり、注目度と関心の高さを証明している。

Cocomiにとって、ソリストとしてプロと協奏するのは初めてのことでしょう。一時は美男美女奏者を揃えたオケグループに参加し、新メンバーとして今年1月のステージに立ちましたが、現在はHPに名前すらない。

 その後の3月には『ディオール』のビューティーアンバサダーに就任し、『VOGUE JAPAN』5月号で表紙を飾ってモデルデビューしたことから、静香さんは、彼女をオーケストラ奏者ではなく“ソリスト”に仕立てたいのでしょう。

 確かに話題性は十分ですし、母親譲りのステージ度胸、メンタルは強そう。ですが、東京フィルハーモニー交響楽団には長年にわたるクラシックファンや、耳の肥えたお客さんも多い。彼女がオーディエンスを満足させる演奏ができるかどうか、1月3日のコンサートが楽しみですね」(芸能プロ関係者)

 木村が、静香がCocomiと夢見てきた“音楽家”活動がスタートする。