全国的に天災が多くなっている昨今、保険の値上げが間近に迫っている。2021年1月1日以降の新規加入者は保険料が今より高くなる地域も。これを機に、加入保険がどこまでカバーしてくれるのかを改めて確認し、見直し・入り直しを検討して、保険を賢く利用しよう!
知らなきゃソンする火災保険の契約内容
「片づけ中に火災保険の書類が出てきたので、何気なく読んでみたんですよ。そしたら“排水管のつまりなどのかけつけ&応急処置が無料”というオプションがついていることに気づいて。そうとは知らず、先日、排水管修理に7万円も払ってたわ。悔しい~」
そう嘆くのは、東京都在住のSさん。「実は、こういう人がとても多いんですよ」と教えてくれるのは、火災保険などの損害保険に詳しいファイナンシャルアドバイザーの吉田友哉さん。
「火災保険って、賃貸住まいの人も、家を購入した人も、必ず加入することになっています。ところが、せっかく加入しても、どんな内容で契約して、どんなときに補償を受けられるか知らない人がほとんど。その結果、もらえるはずのお金をもらい損ねることに」(吉田さん、以下同)
火災保険といえば、「火事で家が焼けたらお金がもらえる」「台風で家が壊れたらお金がもらえる」というイメージがあるけど、ほかにも、お金がもらえることがあるってこと?
「火災保険では、火災のほか、契約プランによっては水ぬれや盗難、破損・汚損なども補償されるんです。特に破損・汚損がカバーされる契約なら、保険金が支払われる場面はぐっと多くなります、“子どもが暴れて液晶テレビが壊れた”“パソコンにコーヒーがこぼれて壊れた”なんてときも保険金が支払われるんですよ。適用範囲が広いため、破損・汚損を理由に保険金の支払いが申請されるケースはすごく多いです」
そのほかにも落雷や破裂・爆発、水災・風災・ひょう災・雪災などをカバーするものもある。保険の対象が建物か家財か、または両方か、契約内容を知って、がっちり請求したいところ。では、うちの火災保険がどんな内容なのか確認する方法は?
「契約時の保険証券や、年に1度、損保会社から郵送されるお知らせを読めばわかります。さらに詳しく知りたい場合は、お知らせに代理店の連絡先が載っていますから、そこに問い合わせてみましょう。ちなみに、保険金の請求も、その代理店を通じて行います」
確認してみたら、「うちの保険の補償内容はしょぼかった」なんてことも……。
「実は火災保険は、2021年1月1日に値上げを控えているので、今が見直しのチャンスなんです。急いで見直しを!」